●わざと間違ったグラフを作ってみた

 さてつぶやき三四郎くん。まずは図1をご覧いただきたい。本日はこのグラフにちょっとしたイタズラをして、わざと間違いのあるグラフを作ってみた。さて、キミはここにある大きな間違いを見破ることはできるだろうか。

読者の皆さんもこのグラフをよく見てもらいたい。シンプルなグラフながら目も当てられない大きな間違いが1箇所ある
図1 明らかに間違いのあるグラフ
図1 明らかに間違いのあるグラフ
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 「どれどれ──。はて。一見したところフツーのグラフだが……。ふーむ、二見、三見してみてもフツーのグラフではないか。一体これのどこに間違いがあるというのだ」

 ふふふ。やはりまだまだグラフを見る眼が高いとは言えんな。ほら、13年のデータラベルを見てみろよ。「5989」になってるだろ。しかし13年の縦棒は明らかに「6100」を超えている。実際、13年の値はE3にあるように「6121」だ。

 「むむむ。ということは、この6121を5989に書き換えたと──。しかしそうすれば縦棒の長さも5989に変化するはずだが……」

 ふふふ。しかしそれは素人考えというものだな。では、[F9]キーを押してシートを再計算してみろよ。

 「よし──。あら、今度は13年のデータラベルが4945に書き換わった。しかしE3の値は6121のままだ。なんなんだこれは」

 データラベルは書き換わるが棒の長さははそのまんま。実に不思議なグラフだろ。でもこんな細工、実はとっても簡単に仕込めるのだ。種明かしについては続きをご覧あれ。