直井研究員(以下:直井):所長~、大盛況でしたね!

平野所長(以下:平野):え?何が?

直井:昨日、開催した不動産業界向けのメールセミナーですよ。

平野:盛況って言ったって、参加人数は4人だったよ。

直井:人数は少ないかもしれませんが、なんだかいつもと違う熱気というか、真剣度というか、ただならぬものを感じたんです。所長の一言一句を聞き逃さないぞって感じで、盛り上がっていましたね。

平野:なるほど。確かに、私もそれは感じたよ。人数は少ないけれど、みんなの真剣な眼差しが突き刺さるようだった。でも、それには理由があるんだ。

直井:どんな理由ですか?

平野:なにがなんでも、メールのスキルをアップさせたいという理由がね。直井さんも、インターネットで家を探したことがあると思うんだけど、物件情報を請求したり、問い合わせたりした際、いきなり営業の人から電話がかかってきたら、どうかな?

直井:うーん……。私は気が弱い研究員なので、いきなり電話がかかってくるのは苦手です。できれば、電話よりメールの方がよいです。

平野:いつも強気な直井さんも、電話で営業されるのは苦手なようだね。直井さんのように思う人も少なくないだろう。電話番号が入力必須項目になっているケースもあるから、その場合は、000-0000-0000のように存在しない番号を適当に入力する人もいるようだ。

直井:それは、電話がかかってきたら嫌だからですよね。

平野:実は、ここにこそ、営業担当者と顧客のコミュニケーションギャップが存在するんだよ。

直井:どんなギャップですか?