みなさん、モバイルしていますか? スマートフォンの普及で、ネットへのアクセスが便利になって、音声通話もアプリでできるのに、通信各社から話し放題のプランが発表されています。LINEなどのチャットアプリの利用やネット利用の増加などで、通話時間は減る傾向にある中、これはどういった施策なのでしょうか。

 ARPU(顧客一人あたりの平均売上)において、データのARPUの比率が上がり、音声のARPUの比率が下がっていると言われています。ここで、最低限の音声ARPUの確保のために、話し放題という施策を各社踏み切ったものと思われます。

 各社の月額プランを見ると、通話を頻繁に行うユーザーや家族とデータをシェアできないユーザーにとっては、明らかな値上げとなっています。実際に、筆者も、タブレット購入のため、ドコモショップ店頭で、料金相談をしたところ、通話をあまりしないのであれば、話し放題のプランではなく、現行プランのままの方が安い、と勧められました。

 インフラが整い、通信環境が良くなり、スマートフォンやタブレットの種類も充実するなか、料金面の通信各社の施策は、ユーザーに厳しいものとなっています。ただ、料金面を考慮するのであれば、ユーザーにも自衛の手段はあります。スマートフォンを2台で運用して、2台目をMVNOサービスの月額料金の安いプランを選択しネット専用の端末にすることです。通信速度など、制限は多くなりますが、月額料金の負担を大幅に減らすことができます。

 2台目のスマートフォンとしては、現在、SIMフリースマートフォンが1万円台から販売されていますので、安い端末や、中古のスマートフォンで十分活用できるでしょう。

 さて、お薦めの月額プランとしては、1台目は、通話のみのプランにしてしまうことです。ドコモを例にとれば、通話をあまりしないのであれば、現行の「タイプXi にねん」(月額743円)、通話を頻繁にするのであれば、「カケホーダイプラン」(月額2700円)を選択します。通信プランは契約しません。spモードの月額300円も契約する必要はありません。あくまで、通話とSMSで使用します。通信は、自宅や会社の無線LANだけと割り切って使います。

 そして、2台目は、MVNOサービスを利用します。こちらも安くするためには、月額の通信量や通信量を超えたときの速度制限はありますが、月額1000円以下の通信専用プランを選択します。

 月額1000円以下の通信専用プランの一例として「楽天ブロードバンドエントリープラン」を使ってみます。このプランでは、月額料金が834円、月300MBまで高速通信が使え、高速通信容量の300MBを超えると,速度制限がかかり、300kbpsとなります。MVNOサービス各社の最低料金プランは、各種ありますが、「楽天ブロードバンドエントリープラン」が、平均的なプランで、使いやすいものとなっています。