みなさん、モバイルしていますか? モバイルユーザーとして、寂しい出来事があります。ウィルコムが、イー・モバイルとの合併とヤフーによる株式取得に伴い「Y!mobile」というインターネットキャリア事業に6月より変わります。「Y!mobile」のサービス内容は不明ですが(2014年5月13日現在)、従来のウィルコムとは変わってくると思われます。

 ウィルコムには、ユーザーとして個人的に非常に思い入れがあります。今回は、その思い出を書かせていただきます。思い入れが大きいため、誤った認識もあるかもしれませんが、ご了承ください。

 私は、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)と呼ばれる端末を1993年ごろから使い始めました。当初は、海外製の製品、米ヒューレット・パッカードの「HP200LX」を使っていましたが、その後、日本メーカーから数多くのPDA機器が登場しました。しかし、iモードを代表とするネット機能を搭載した携帯電話の普及、小型のノートパソコンの進化により、日本のPDA市場が壊滅してしまいます。特に、2003年ごろ、代表的なPDAブランドのソニーのクリエ、シャープのザウルスの発売がされなくなったのは衝撃的でした。

 10年近くPDAを使ってきたモバイルユーザー達は路頭に迷います。そこで、活路を海外製のスマートフォンに見出しました。日本のPDA市場はなくなってしまいましたが、海外のPDAは、携帯電話機能を搭載して、スマートフォンとして生まれ変わってきたのです。その海外製スマートフォンを日本語化して、通信形式がGSMだったため通話や通信はできませんが、PDAとして活用していたのです。

 日本のユーザーは、スマートフォンの登場を待ち望んでいましたが、日本は、独自の携帯市場の隆盛により、スマートフォンが導入される見込みはありませんでした。クローズドな国内の携帯マーケットに、オープンなインターネットへのアクセスを前提としたスマートフォンはキャリアビジネスにそぐわなかったためです。