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山内祐平「先進事例で知る 情報化で変わる学び」

MOOCのビジネスモデルとは?――NTTドコモの教育事業戦略(後編)

NTTドコモ スマートライフビジネス本部 ライフサポートビジネス推進部 教育事業推進担当部長 伊能美和子氏

山内 祐平=東京大学大学院准教授 2014/03/07 日経パソコン

 NTTドコモ スマートライフビジネス本部 ライフサポートビジネス推進部 教育事業推進担当部長の伊能美和子氏との対談の後編。ABC Cooking Studioの持ち株会社との資本提携の理由、MOOCの配信サイト「gacco」をビジネスにつなげるための構想が明かされる。(記事構成は編集部)

――前編はこちら

山内:ABC Cooking Studioの生徒さんというのは、どんな方達なんですか。

伊能:現在教室に通っているアクティブユーザーが28万人、過去に通っていた人も含めれば90万人にのぼります。主にF1層(20~34歳の女性)です。これも、ABC Cooking Studioに可能性を感じたポイントでした。

NTTドコモの伊能氏
[画像のクリックで拡大表示]

伊能:日本では、女性がいろんな意味で消費行動の主導権を握っていますよね。女性の方が可処分時間と可処分所得がある気がするんですね。クチコミ力もあるし。

 こういうパワーのある女性たちが新たな学びを体験したら、子供たちにもそういう学びをさせたいと思うでしょう。ですから、下の年齢層に広がります。それに女性は、自分の親に対する影響力もありますから、上にも広がっていきますよね。さらに友達やパートナー、つまり横方向にも広がる。女性をファンにすることで、さまざまな広がりが出ると思うんです。

 そんなわけで、ABC Cooking Studioは学びのスタイルを変えるための良いフィールドだと思いました。意思決定を迅速にして、リアルとデジタルをハイブリッドしたサービスをどんどん出していくには、自らが一員とならなくてはならない。そう考えて、ABC HOLDINGSと資本提携に至ったわけです。

 資本提携は、私としては当然の展開なんですよね。でもなかなか分かっていただけなくて、「どうしてABC Cooking Studioなんだ」ってよく質問を受けるんですよ。

鋭い人は“ドコモの狙い”に気付いている

山内:僕自身は、この資本提携は「さすがドコモだ」と思いましたね。教育界の人でも、分かっている人は、ドコモさんの狙いがどこにあるか気付いているはずです。

 伊能さんのおっしゃる「リアルとデジタルのハイブリッド」は、今後、絶対に重要になります。ごくシンプルな話で、当たり前のことなんですけどね。ネットとリアルがつながることで、我々の生活は豊かになっています。学習だって、当然そうなるはずですよね。

 米国の教育省が2009年に、ある研究結果を発表しました。オンラインのみ、対面のみ、オンラインと対面の組み合わせ、の3種類の学習方法によって、学習効果がどう違うかを調べたものなんですけど、オンラインと対面の組み合わせが最も良いという結果でした。両方の良いところを組み合わせるわけですから、ある意味当然なんですけど。これから多分組み合わせ学習が来るだろう、というのは、実は以前からいわれているんですね。

伊能:そうですよね。以前から「Blended Learning」(ブレンド型学習)なんかのキーワードもありましたよね。

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