私は開業医、つまり自営業ですので、患者さんが来院してくれた方が経営上はよいのですが、眼科医のプロとしては患者さんに最良のアドバイスをしようという意識が常にあり、雑誌の取材などで「眼科に行かないでなんとかする方法」と聞かれると、ついつい一生懸命答えてしまいます。今回も知っておいて損はない話をお伝えしたいと思います。

 これまで書いてきたパソコンによる疲れ目対策をまたしつこくあげますが、

  • ブルーライトカット眼鏡を使う。
  • 近くを見るのに合った度数の眼鏡、コンタクトレンズを使う。
  • 近くを見続けない。
  • 眼精疲労、ドライアイの目薬を使う。
  • パソコン環境を整える。

 というようなことのほかに、前回挙げたメタボにならない、というポイントもありますね。

 ドライアイの原因は3コン=パソコン、エアコン、コンタクトレンズ、そして女性であること、加齢、抗コリン薬があります。

 抗コリン薬とは、高血圧やうつ状態の時に処方される薬です。眼科でこれらの飲み薬を変更するわけにはいきませんが、飲み薬でドライアイになることを知らない患者さんも多いようです。初診の問診時にお聞きしても、ほかの科の病気は目と関係ないと患者さんが思っているため、なかなか情報が得られないこともあります。女性と加齢は治すわけにいきませんが(加齢に関しては前回のカロリー制限によるアンチエイジングの効果はあるかもしれません)、パソコン、エアコン環境に関しては、これまでの記事をご覧の読者の方なら、すでに工夫されているかと思います。