日本マイクロソフトが、東京・品川の同社本社31階のカスタマーフロアに設置したマルチスクリーンを使って、マイクロソフトの歴史に関するコンテンツを、2012年4月10日から公開している。ここには、創業直後のビル・ゲイツ氏の名刺や、歴代のエポックメイキングな製品群、日本法人に関わる出来事などが紹介されており、貴重な資料を大画面で見ることができるのだ。

 「Exploring The History of Microsoft」と題したこのコンテンツは、1975年の米マイクロソフトの創業時から、2012年までの出来事を、写真や動画を交えて紹介。さらに、マイクロソフトが、5~10年先の未来のITの姿を描いた「Productivity Future Vision」および「Future Vision」も視聴することができる。まさに過去から未来の姿を見ることができるものだ。

 2005年以降のコンテンツには音声を交えた動画を多用しており、静止画を含めて40種類の出来事を紹介している。

 Exploring The History of Microsoftは、本社最上階となる31階のカスタマーフロアを入ってすぐの場所に、42型液晶パネルを8枚組み合わせたタッチ型のマルチスクリーンを利用して公開している。

 訪れた人が自由に操作をできるようになっており、画面にタッチすれば、見たい年代のコンテンツが画面一杯に広がる。元の画面に戻るには、上から下に向けて画面を指でスライドさせればいい。

 液晶パネルはNEC製のものを活用。タッチセンサー技術はシロク、アプリケーション開発ではセカンドファクトリーが協力。当然のことながら、Windows上で動作している。画面の制御にはNECのデジタルサイネージソリューションであるPanel Director(パネルディレクター)を採用した。

 「完成版として作ったコンテンツではなく、今後、新たな資料などを追加できるようにしている。すべて自前で開発したことから、低コストで運用ができる点も特徴。新たな出来事や過去のコンテンツも、随時追加していく予定」と同社では説明している。

 米マイクロソフトに関するコンテンツは、米本社側から提供を受け、これに日本法人独自のコンテンツを組み合わせている。

 もともと2011年2月の品川への本社移転時から、このマルチスクリーンは用意されていたが、PowerPointを使用し、カスタマーフロアに適したイメージ映像を流していたに過ぎなかった。今回の新たなコンテンツの追加は、「日本マイクロソフト本社を訪れたお客様に、マイクロソフトの歴史を知っていただく機会として、また、お客様と日本マイクロソフト社員との話題づくりのきっかけになればと考えて制作した」とする。

 ここで紹介されている懐かしい製品の写真や当時の映像などは、まさにちょっとした昔話に花が咲くきっかけになりそうだ。

 ここで見ることができる貴重な写真を交えて、Exploring The History of Microsoftの様子を紹介しよう。

 なお、このコンテンツは、6月末を目途に日本マイクロソフトのWeb上でも公開されることになるという。

31階のカスタマーフロアにあるマルチスクリーン。
31階のカスタマーフロアにあるマルチスクリーン。
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歴史は10年ごとに色分けして分かりやすく表示。
歴史は10年ごとに色分けして分かりやすく表示。
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画面を指で横にスライドすれば見たい年に移動することができる。
画面を指で横にスライドすれば見たい年に移動することができる。
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創業メンバーの写真とこんな風に記念写真を撮影する様子も見られそうだ。
創業メンバーの写真とこんな風に記念写真を撮影する様子も見られそうだ。
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1975年のマイクロソフトの創業時から用意されている。
1975年のマイクロソフトの創業時から用意されている。
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ゲイツ氏の創業直後の名刺。住所はニューメキシコ州アルバカーキになっている。
ゲイツ氏の創業直後の名刺。住所はニューメキシコ州アルバカーキになっている。
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共同創業者であるポール・アレン氏の名刺もある。
共同創業者であるポール・アレン氏の名刺もある。
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1975年にアルテア向けに開発した「BASIC 1.0」。
1975年にアルテア向けに開発した「BASIC 1.0」。
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1981年の法人化した際の写真と名刺。
1981年の法人化した際の写真と名刺。
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1982~1987年まで使用したマイクロソフトのロゴ。「SHOGUN」は、リリースされなかった幻のゲームソフトのもの。
1982~1987年まで使用したマイクロソフトのロゴ。「SHOGUN」は、リリースされなかった幻のゲームソフトのもの。
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こちらは1980~1981年にコンシューマー製品に使用されたロゴ。
こちらは1980~1981年にコンシューマー製品に使用されたロゴ。
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1985年に発売した「Windows 1.0」の画面も表示することができる。
1985年に発売した「Windows 1.0」の画面も表示することができる。
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1986年に現在のワシントン州レドモンドに本社を移転したときの様子。
1986年に現在のワシントン州レドモンドに本社を移転したときの様子。
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1980年代後半には「Multiplan」やAXの発表、「Windows 3.0」および「同3.1」などのトピックス。
1980年代後半には「Multiplan」やAXの発表、「Windows 3.0」および「同3.1」などのトピックス。
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1987年のビジネスショウにおけるマイクロソフトブースの様子。
1987年のビジネスショウにおけるマイクロソフトブースの様子。
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こちらは1988年のビジネスショウのブース。日本独自のコンテンツだ。
こちらは1988年のビジネスショウのブース。日本独自のコンテンツだ。
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笹塚時代の日本マイクロソフト本社の写真。
笹塚時代の日本マイクロソフト本社の写真。
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「Windows 95」の発売も紹介しているが、日本独自の映像はない。
「Windows 95」の発売も紹介しているが、日本独自の映像はない。
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「Hotmail」のロゴおよび人気ソフト「フライトシュミレータ」の画面。
「Hotmail」のロゴおよび人気ソフト「フライトシュミレータ」の画面。
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東京・調布の開発拠点の画像もある。
東京・調布の開発拠点の画像もある。
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2000年の.NET戦略の発表。左端は最初の.NETのロゴだ。
2000年の.NET戦略の発表。左端は最初の.NETのロゴだ。
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2001年の「Windows XP」は映像で紹介している。
2001年の「Windows XP」は映像で紹介している。
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「Windows Server 2003」もx64エディションのために用意された映像を放映。
「Windows Server 2003」もx64エディションのために用意された映像を放映。
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「Windows Vista」の画像。ゲイツ氏の発表会での様子を紹介。
「Windows Vista」の画像。ゲイツ氏の発表会での様子を紹介。
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2009年に発売した「Windows 7」も映像を使って紹介している。
2009年に発売した「Windows 7」も映像を使って紹介している。
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クラウドへの本格展開を発表。樋口泰行社長による「Windows Azure」の説明シーンを表示。
クラウドへの本格展開を発表。樋口泰行社長による「Windows Azure」の説明シーンを表示。
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2011年の日本マイクロソフトへの社名変更と本社移転は日本法人の重要なトピックス。
2011年の日本マイクロソフトへの社名変更と本社移転は日本法人の重要なトピックス。
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最新となる2012年の出来事としては、「SQL Server 2012」を紹介。
最新となる2012年の出来事としては、「SQL Server 2012」を紹介。
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将来の姿を描いた「Future Vision」も視聴できる。
将来の姿を描いた「Future Vision」も視聴できる。
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「Future Vision」の映像を再生している様子。
「Future Vision」の映像を再生している様子。
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一般には公開しないマルチスクリーンの裏側の様子。
一般には公開しないマルチスクリーンの裏側の様子。
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このPCを使用して画面の表示を制御している。
このPCを使用して画面の表示を制御している。
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