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小泉力一「学校の来し方行く末、デジタル的読み解き 」

2012年春、中学校の教科書が変わった

学習の場にもパラダイムシフト

小泉力一=尚美学園大学大学院教授 2012/04/18 PC Online

 パソコンをはじめとするデジタル機器、それらをつなぐインターネットのおかげで、膨大な情報を瞬時に手に入れたり、時間と空間を超えたコミュニケーションが容易にできるようになりました。これらのツールや環境を、今私たちは当たり前に使っています。今の子どもたちも、これらをいとも簡単に使いこなしています。

 パソコンやインターネットの黎明期、これらを教材や手段として利用する発想や試みは既にありました。それからずいぶん時間が経ち、情報社会はどんどん高度になっています。歩調を合わせるように、学校における学びのスタイルや子どもたちの能力も、どんどん変わっています。このコラムでは、学校でどのような変化が起きているのか、また、今後どのような展開が予想されるのかなどについて、「情報化」の観点から考えていくことにします。

 学校で何が起きているかを知ることは、私たちの社会がこれからどう進んでいくかを知る大きなヒントになると思います。

「教育の情報化」とは?

 「教育の情報化」という言葉をよく聞きます。これは、国の政策のひとつを指す専門用語としてとらえると分かりやすいでしょう。その意は、社会の情報化に伴って教育の世界も、コンピューターやインターネットなどのICT(情報通信技術)を取り込むということにあります。現時点で、「教育の情報化」は次の3つの要素から成ります(国の政策ですから、将来的に違う構成になる可能性はあります)。

・情報教育
 子どもたちが「情報活用能力」を身につける教育を進めること。
・授業でのICT活用
 先生方が授業にICTを活用して授業改善を進めること。
・校務の情報化
 成績処理や各種書類の作成にICTを活用して教員の事務負担を軽減すること。

 子どもたちの教育に直接関係するのは、情報教育と授業でのICT活用です。もちろん、校務の情報化により先生方が子どもたちに向き合う時間が増えるという意味では、いずれも子どもたちに関係します。

 考えてみれば“情報化”は企業では当たり前のことで、ICTなくして今の社会は仕事が成り立ちません。そんなご時世に、なぜ教育の情報化が話題になるのでしょう? 情報教育や授業でのICT活用は、1980年代半ばから、既に国の政策のひとつに取り上げられてきたのです。しかし、四半世紀以上経った今も、国の政策として推進していかなくてはならない事情があります。学校でICTを活用するにもインフラが十分に整っていないというのが大きな課題のひとつです。

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