無罪になった!本当によかった!!Winnyの無罪判決のことだ。

 12月19日、最高裁判所第三小法廷(岡部喜代子裁判長)は、ファイル共有ソフト「Winny」を開発・公開していたことで著作権法違反幇助の容疑で起訴されていた金子勇氏に対して、検察上告を棄却。これにより金子氏の無罪が確定した。

 Winnyは2002年に、当時東京大学大学院情報理工学系の助手だった金子氏が、匿名(後に、Winny公開について書き込みを行った2ちゃんねるのスレッドにおける発言番号で通称「47」と呼ばれるようになった)で無償公開したファイル共有ソフトだ。それまでのファイル共有ソフトはどこかにサーバーを置く必要があったが、Winnyはインストールされた端末が相互に通信し合ってサーバーなしのファイル共有を実現する、ピア・ツー・ピア(P2P)という技術を採用した画期的なソフトだった。

 ところが公開直後から、映画の動画ファイルや単行本のスキャンファイルなど、著作権法に抵触するファイルの共有が流行した。さらには、Winnyに感染して、ユーザーのファイルを流出させるウイルスが出現して、個人情報がネットに流出する事件が続発。果ては国や会社の機密情報までもがネットに流出する事態となった。

 やがて謎であった47氏が金子氏であることが明らかになり、2004年5月10日、京都府警察は金子氏を逮捕・起訴した。容疑は著作権侵害幇助。つまり京都府警は、Winnyのようなソフトを公開したことは、著作権の侵害する助ける役割を果たしたから違法だ、というロジックで金子氏を逮捕したのである。