Evernoteは、写真や文書などの様々なデータを保存・検索するためのクラウドサービスです。それらのデータをEvernoteにアップロードしておけば、スマートフォンで閲覧したり、別のパソコンでそれらを使って作業をしたりする場合に便利です。今回は、お使いのパソコン内の複数ファイルをEvernoteにアップロードするのに便利な自作ツールを作ります。Evernoteにアップしたいファイルがたくさんあるという方、あるいは、これからEvernoteを使い始めたいという方にぴったりの「クラウド移行支援ツール」として役立ちます。

 Evernoteは、iPhone/Android用に専用アプリも用意されています。ログインして検索し、アップロードしておいた資料を出先で読んだり、アイデアや写真なども気軽にアップロードしたりできるので、空き時間の有効活用にもいいでしょう。

 JavaScriptとEvernoteを連携させるアイデアとして、自作エディターで作ったテキストをEvernoteに保存する方法を第38回で紹介しました。好評でしたので、今回は、Evernoteに簡単にファイルを送る、アップロード支援ツールの自作方法を紹介します。

簡単に一括アップロードする方法

 実はプログラムを作ることなく、ファイルを一括アップロードする方法もあります。そのためには、米エバーノート社が配布する本家ソフトの「Evernote for Windows」を使います。ローカルのハードディスクにあるアップロードしたいファイルをまとめて選択したら、右クリックして「送る」メニューの中にある「Evernote」をクリックします。Evernoteの中に、次々とそれらのファイルが追加されていきます。

ファイルを選択し、右クリックすると現れる「送る」メニューから、「Evernote」を選べば、Evernoteにファイルを一括追加できます
ファイルを選択し、右クリックすると現れる「送る」メニューから、「Evernote」を選べば、Evernoteにファイルを一括追加できます
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 とは言え、この方法では、融通が利かない場面もあります。というのは、あるファイルに対して、分類を助けるキーワードである「タグ」を付けたり、フォルダーのような機能を持つ「ノートブック」を割り当てることができません。もちろん、一度ファイルをEvernoteに追加した後に、そのファイルを改めて選んでタグ付けすることは可能ですが、はじめからタグ付けできたら便利です。

 そこで、今回は、任意のタグを付けつつ、任意のファイル形式だけを選んで、ファイルをアップロードするJavaScriptのプログラムを作ります。

ファイルをJavaScriptのプログラムにドラッグ・アンド・ドロップすると...
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Evernoteに追加されます
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