現在、東京電力の管内では、電力需要に対して供給不足が懸念されているため、計画停電が行われています。需要が供給を上回ると大規模な停電が発生する可能性もあり、そういう事態に巻き込まれないためにも、この電力危機の責任問題は別として、節電に取り組む必要があります。こまめに電気を消すなどの方法もありますが、パソコンやスマートフォンなど、いろいろな機器で電気を使っているので、この部分でどんなことができるのかを考えてみましょう。

 考えたのが「ピークシフト」です。

 電力の需要は一定ではなく、朝の5時ごろが最低になっていて、そこからだんだんと上昇し、お昼ごろから最初のピークとなり、その後、午後に少し下がったあと、18時前後に2回目のピークを迎え、19~20時ぐらいから減少し始めます。日々の電力消費がどうなっているのかは、東京電力のホームページなどで見ることができます。

2011年3月28日の電力消費パターン。日によって違いはあるものの、パターンとしては朝の5時ごろに最低となったあと上昇し、昼ごろからで少し下がり、再び上昇して18時ぐらいにピークを迎え、20時頃から下がり始める(東京電力のホームページより引用)
2011年3月28日の電力消費パターン。日によって違いはあるものの、パターンとしては朝の5時ごろに最低となったあと上昇し、昼ごろからで少し下がり、再び上昇して18時ぐらいにピークを迎え、20時頃から下がり始める(東京電力のホームページより引用)
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 基本的に電力はためられないため、最大需要が供給量を超えないようにしなければなりません。つまり、供給に余裕のないときに電力を使わないようにすることが、節電として最も効果があることになります。電力に余裕のある時間に使い、余裕のないときは使わないように、電力の利用を「シフト」させればよいのです。とはいえ、夜型になれというわけではありません(筆者は夜型なんですが……)。

 バッテリーを搭載したモバイル機器を利用すれば、ピークシフトを比較的簡単に実現できます。また、計画停電などもあり、電力が利用できない時間帯もあります。このようなときもバッテリーを搭載したモバイル機器は有効です。