スマートフォンの人気が高まっている。しかし、電話やメールの使いやすさや、利用し続けたいサービスがあることなどから、従来のケータイを解約できずにいる人も少なくないだろう。

 ケータイとスマートフォンの2台を併用する場合、最も頭を悩ませることになるのが利用料金ではなかろうか。両方の端末でネットやメールをフルに使うと、それぞれがパケット定額制の上限額に達し、ケータイ4410円+スマートフォン5985円=月額1万395円もかかることになる。これを節約するには、どちらを3Gのデータ通信回線にアクセスしないようにする必要がある。ケータイで電話しかしないのであれば、ケータイのパケ代をまるごと節約することは可能だが、メールは受信時にもパケ代がかかるし、ケータイには「iチャネル」や「iコンシェル」といったパケット通信利用を前提に提供されている便利なサービスが多い。従来通りの使い方をしたい場合、大幅な節約は困難だ。

 むしろ、おすすめしたいのがスマートフォンのパケット通信料を節約することだ。

 スマートフォンには無線LAN機能が標準搭載されている。3Gに接続するモバイルデータ通信をオフにして、無線LANだけで通信するようにすれば、パケット通信料を定額制の下限額(多くの場合は390円)だけで収めることも目指せる。
 外出時、無線LANに接続するには、モバイルWi-Fiルーターが必要になる。例えばイー・モバイルの「Pocket Wi-Fi」の場合、2年契約を条件に月額4980円で利用できるので、スマートフォン分のパケット代を390円+4980円=5370円に抑えられる。ケータイも無線LAN接続できる場合は、ケータイのパケ代も節約できる。しかし、ケータイ+スマートフォンの2台持ちに加えて、モバイルWi-Fiルーターも持ち歩くのは不便に感じる人も少なくないだろう。

 NTTドコモのケータイを使っているのなら、無線LANアクセスポイント機能付きのケータイへの機種変更を検討してもいいだろう。最近、無線LAN機能を搭載するケータイが増えているが、FOMAの一部機種は端末を無線LAN親機(アクセスポイント)にできる機能を備えている。つまり、ケータイそのものをモバイルWi-Fiルーターとして使えるのだ。

NTTドコモの「F-01C」は、無線LANアクセスポイントとして使える機能も備えている
NTTドコモの「F-01C」は、無線LANアクセスポイントとして使える機能も備えている
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 利用には「mopera U(Uライトプラン)」(月額315円)への加入が必要だが、iモード(月額315円)に加入している場合は「ISPセット割」が適用されて月額315円になるので、実際には追加料金はかからない。