iPhoneなどのスマートフォンは、パソコンで使っているメールのアカウントを設定できる。しかし、いわゆる“フツーのケータイ”の多くはパソコンのメールアカウントを設定できず、au(KDDI)の「ケータイ de PCメール」や、全キャリアが利用できる「リモートメール」(http://rmail.jp/)などの有料サービスに加入する必要がある。

 外出先でPCメールをチェックしたい人の多くは、PCメールをサーバーからケータイに転送させる設定にしているのではないかと思う。筆者も、その方法を用いていた時期があるが、利便性としては不満もあった。転送されたPCメールをケータイメールと同じ受信箱で管理できるのはいいが、必然的に読みたいメールが探しにくくなったのだ。また、ケータイで受信できないサイズのメールは転送されても受信できないのだが、その際、送信元に送信失敗を伝える英字のメールが届き、送信した人が「なぜ届かないんだろう?」と心配してしまう事態も発生した。ケータイに転送してもパソコンでは受信できるように設定していたので筆者は支障ないのだが、相手は何度も同じメールを送ってきたり……。

 結局、ケータイとパソコンでメールを共有するには、GmailやYahoo!メールなどのWebメールに利便性があるように感じている。いちいちネットに接続してからメールを受信しなければならないという手間はあるものの、必要なときにだけ見ればいいので、慣れてしまえば不便は感じない。

 前置きが長くなったが、今回紹介するのはNTTドコモが2010年の4月から開始した「ドコモwebメール」というサービスだ。NTTレゾナントの「gooメール」のプラットフォームを利用するもので、「iモードメールとは別のアドレスで使える容量の大きいメール」といった程度にしか捉えてなかったのだが、実際に使ってみると、なかなか利用価値が高いウェブメールであると感じている。

 ドコモwebメールは新着メールが即時分かるプッシュ受信には対応していないが、サーバーにメールが届くとiモードのメールアドレスに知らせが届くように設定できる。つまり、メールが届いたときにだけ読みに行くことができるのだ。また、専用のiアプリが用意されていて、それを用いることでメールを読んだり返信したりといった操作がiモードのWebブラウザーを使う場合よりもスピーディーに行えるのも魅力だ。