iPadやiPhoneに雑誌や新聞の切り抜きなどを保存しておくと、イザという時にいつでも閲覧できて、とても便利。という話はもう皆さん当り前の話としてよくご存知の通り。しかし、さて、それを実践しようとするとなかなか面倒な壁にぶち当たる。新聞は取り込みたい部分を切り抜いたり、一部分を折り畳んだりして、とても大変。雑誌も、せっかくの保存版をバラバラにするのは気が進まない。そんな悩みを解消してくれるハンディスキャナー「ScanBit(MHS-10)」が、エグゼモードから登場したので早速試してみた。

MacにもiPadにもダイレクトに取り込める

 新聞記事をパソコンやiPadに取り込んでおきたい時にまず考えられるのは、通常のスキャナーで該当部分を読み取って、画像データとして取り込むという方法だ。スキャナーにはプリンターの複合機に付いているようなフラットベッド型のものと、シートを連続読み込みできるものとの2種類がある。フラットベッド型は、必要な部分を切り抜いたりしなくても折り畳んだりして読み込ませることができ、オリジナルを傷付けたくないような場合に重宝する。また、紙面の裏表に必要とする記事が載っている場合などは切り抜くことができないが、そんな時もそのままスキャンできて助かる。ところが、紙面の見開き中央部分にある記事などを読み込もうとすると写真のようにグシャグシャと折り畳んで、苦労しながら取り込まなければならない(図1)。

図1 新聞の切り抜きをフラットベッドスキャナーでやろうとすると、畳み込んだり位置合わせに苦労するなど大変だ。
図1 新聞の切り抜きをフラットベッドスキャナーでやろうとすると、畳み込んだり位置合わせに苦労するなど大変だ。
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 一方のシート読み込み型のスキャナーでは、スロットに通るサイズに裁断しなければならないのが最大の悩みだ。新聞は適当なサイズに切り刻み、雑誌は綴じた部分を裁断しなければ機械にかけることができない。

 そういう悩みがハンディスキャナーなら、完全とは言えないが、ほぼ解消される。必要な部分を広げて、なぞるだけ。特に新聞などの広い面積の一部分のみを取り込みたい時に便利だ。

 今回取り上げるScanBit MHS-10は、パソコンに接続しないで、スキャンボタンを押した後、目的の記事の上で滑らせるとスキャンデータが内蔵の2GB microSDカードに収まる。実売予想価格は9980 円(税込)程度。長さ25.4cm、重さ約212g(付属品除く)とコンパクトなサイズであるため、出張や外出時など持ち運びに便利だ(図2)。

図2 11月5日に販売を開始したエグゼモードのハンディスキャナー「ScanBit(MHS-10)」。
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 解像度は高画質600dpiと低解像度300dpiを切り替えられるほか、カラー読み取りとモノクロ読み取りを必要に応じて切り替えることができる。