情報漏洩のニュースがあると改めて考えるのが、パスワード管理についてです。脆弱なパスワードを設定したことが原因で、パスワードが破られて情報漏洩につながったという事件も多いのです。社員のちょっとした怠慢が会社に大きな損害を与えかねません。

 そうは言うものの、難しいパスワードを設定すればするほど、パスワードを忘れてしまう可能性が高くなります。そこで、忘れてしまうという前提で、初めからパスワードを覚えなくても良いように、パスワード管理ツールを使うのも手です。パスワードの管理ツールを使えば、サイトごとに異なる、ランダムで長いパスワードを設定できます。これによって比較的安全にパスワードを運用することができます。

 しかしながら、パスワード管理ツールを安全に使うためには、マスターパスワードを設定する必要があります。つまり、パスワード管理ツールを使ったとしても、最低1つのパスワードは覚えている必要があり、しかも定期的に変更する必要があるのです。

 本連載でもたびたびパスワード関連ツールを紹介してきました(「ユニークなパスワードの自動生成ツールを作ろう」「パスワードの管理ツールを作ろう」「パスワードの管理ツールを作ろう―その2」など)。今回は、パスワード管理ツールを使うときに便利な、覚えやすく破られにくいマスターパスワード作成ツールを作ってみようと思います。