みなさん、モバイルしていますか? モバイルの楽しさは、時間と場所に制約がなく、シームレスに作業できることです。しかも、海外でもモバイルができたら、さらに楽しさが倍増するのではないでしょうか。その海外モバイルを可能にする端末が、ウィルコムのWindows Mobileスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」です。

 HYBRID W-ZERO3は、海外において通話も通信も可能です。まず通信ですが、通信SIM専用SIMスロット(3G用)がSIMフリー仕様になっており、海外の現地で調達したSIMを挿すことで、リーズナブルな値段でパケット通信が可能です。通話に関しても、W-SIMスロットにGSM専用W-SIMを挿すことで、GSMスロットでGSM SIMを利用することが可能になり、海外で通話できるようになります。

 こんなすごい機能を持つHYBRID W-ZERO3を海外に使ってみたい! ということで、発売したばかりのHYBRID W-ZERO3を持って、香港に行ってきました。香港では、海外渡航者でもパケット定額の3G SIMを購入可能です。さらに、GSMに関しても、NTTドコモやソフトバンクのSIMカードをそのまま使ってローミング通話が可能です。HYBRID W-ZERO3を活用するには、最適な環境ということで、香港を選びました。

 それでは、香港にてHYBRID W-ZERO3を利用した様子の写真レポートです。なお、GSM用W-SIMは原稿執筆時点で未発売なため、ウィルコムより試作品をお借りしました。実際の製品とは違う場合がありますので、ご了承ください。

図1 香港で「HYBRID W-ZERO3」を利用してみました
図1 香港で「HYBRID W-ZERO3」を利用してみました
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図2 HYBRID W-ZERO3にGSM用W-SIMを挿入します。HYBRID W-ZERO3には、通称“黒耳”と呼ばれるW-SIMが付属していますが、GSM用W-SIMは黄色い耳でした
図2 HYBRID W-ZERO3にGSM用W-SIMを挿入します。HYBRID W-ZERO3には、通称“黒耳”と呼ばれるW-SIMが付属していますが、GSM用W-SIMは黄色い耳でした
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図3 HYBRID W-ZERO3に2枚のSIMを挿します。左側のSIMが、香港の通信キャリア「Hutchison」の「HSDPA Broadband Access Rechargeable Sim Card」。香港国際空港のHutchisonショップにて購入しました。プリペイドSIMと呼ばれるもので、価格は98香港ドルでした。パケット通信に関しては一日当たり上限が28香港ドル。そして、右側はソフトバンクのSIMです。ソフトバンクはSIMを挿して電源を入れるだけで国際ローミングを利用することができます
図3 HYBRID W-ZERO3に2枚のSIMを挿します。左側のSIMが、香港の通信キャリア「Hutchison」の「HSDPA Broadband Access Rechargeable Sim Card」。香港国際空港のHutchisonショップにて購入しました。プリペイドSIMと呼ばれるもので、価格は98香港ドルでした。パケット通信に関しては一日当たり上限が28香港ドル。そして、右側はソフトバンクのSIMです。ソフトバンクはSIMを挿して電源を入れるだけで国際ローミングを利用することができます
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図4 端末の電源を入れると、SMSが届きました。これでソフトバンクの国際ローミング通話が可能になります
図4 端末の電源を入れると、SMSが届きました。これでソフトバンクの国際ローミング通話が可能になります
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図5 通信に関しては、接続設定にて、「HSDPA Broadband Access Rechargeable Sim Card」用の設定をします。「APN」を「ips.three.com.hk」にします。IDとパスワードは不要です。なお、他のスマートフォンでは、「APN」が「mobile.three.com.hk」と自動設定されてしまう場合があります。その場合は手動で修正します
図5 通信に関しては、接続設定にて、「HSDPA Broadband Access Rechargeable Sim Card」用の設定をします。「APN」を「ips.three.com.hk」にします。IDとパスワードは不要です。なお、他のスマートフォンでは、「APN」が「mobile.three.com.hk」と自動設定されてしまう場合があります。その場合は手動で修正します
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図6 通信テストを行ってみました。300kbps前後のスピードが出ていました
図6 通信テストを行ってみました。300kbps前後のスピードが出ていました
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図7 香港にて、HYBRID W-ZERO3のGoogleマップを利用している様子。GPS機能にて、現在位置がリアルタイムで分かるため、ガイドブックは持たずにGoogleマップだけで街歩きが可能でした
図7 香港にて、HYBRID W-ZERO3のGoogleマップを利用している様子。GPS機能にて、現在位置がリアルタイムで分かるため、ガイドブックは持たずにGoogleマップだけで街歩きが可能でした
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図8 香港にて、HYBRID W-ZERO3を無線LANルーターにしている様子。内蔵アプリケーションの「WifiSnap」を利用。「MacBook Air」と「iPhone 3G」のモデムとして利用しましたが、こちらもパケット定額となります
図8 香港にて、HYBRID W-ZERO3を無線LANルーターにしている様子。内蔵アプリケーションの「WifiSnap」を利用。「MacBook Air」と「iPhone 3G」のモデムとして利用しましたが、こちらもパケット定額となります
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 HYBRID W-ZERO3を実際に香港で使ってみて驚いたのは、とても快適に利用できたことです。特に通信に関しては、パケット定額なため、日本にいるときと同じようにフル活用できました。海外のような慣れない場所でこそ、常にオンラインで情報確認が可能なスマートフォンの実力が発揮されると思います。

 3GスロットがSIMフリーで、GSMの利用が可能なHYBRID W-ZERO3は、まさに海外で利用するには、最適と感じました。このような端末が、日本で発売されたことに、喜びを感じる香港旅行でした。