目で見て楽しめる簡単な暗号化の例として、画像ファイルの中へ暗号化したい文章を埋め込むツールを作ってみます。親しい仲間同士でやりとりできる、ちょっと楽しい暗号化ツールです。例えば、商品写真に飲み会の場所と時間を埋め込んで社内に配るなど楽しめると思います。

画像の中に文章を埋め込む暗号ツール

 コンピューターの中では、画像も文章もデジタルデータであり、二進数では0と1の連続からなっています。そのため、画像データのドットの中に文章を埋め込むのは難しいことではありません。このプログラムでは、画像の数ドット間隔で文字データを埋め込んでいきます。

使い方

 次のページにあるプログラムをなでしこで実行します。すると、文章を画像に埋め込むのか、画像から文章を取り出すのか質問されます。はじめに、画像に文章を埋め込みたいので、「埋め込み」をクリックし、ついで画像ファイルを選択します。次に埋め込みたい文章を指定します。すると、文章のデータを画像の中に埋め込んで行きます。

文章を画像に埋め込んだところ
文章を画像に埋め込んだところ
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 続いて、埋め込んだ文章を取り出すには、再度、プログラムを実行させて、文章を埋め込んだ画像を選択します。すると、ドットを読み取り文章を復号します。

画像から文章を取り出したところ
画像から文章を取り出したところ
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 このプログラムの暗号化処理はそれほど強度が高くないので、重要なデータの受け渡しには向きませんが、簡単に解読できるものではありませんので、素のデータをそのまま受け渡ししたくないときなどに使えると思います(画像の中に暗号文が入っているので、何が書かれているのだろうと想像しながら文章を取り出す楽しさを味わって下さい)。