今年の2月に、「格安自転車を使うことで失われる3つの感覚」で格安自転車の問題を取り上げてから、ほぼ半年にわたって自転車と、その先に来るであろう“自転車2.0”について、書いてきた。今回は、「今すぐに、自分にできること」を考えてみたい。自転車は優れた乗り物だが、社会的な地位は歩行者や自動車のようにきちんとしたものではない。その状況の中で、自転車、ひいてはその先に出現するであろう“自転車2.0”をどのように使っていくべきなのであろうか。

 現在まず何をしなければならないかは、非常にはっきりしている。

 必要なのは、「正しく自転車に乗ること」だ。正しく、というのは「安全や法規遵守の面で正しく乗る」ということと、「技術的な面で正しく乗る」ということの2つがあり、これらは相互に関連している。

 現在、自転車のマナーは非常に低下しており、無政府状態であると言っても過言ではない。その中で秩序を回復し、自転車をより使いやすい乗り物とするために、安全や法規遵守の面で。最低限誰もが守るべき規則を抽出すると、以下の3つとなる。

(1)自転車は車両であり、左側通行をしなくてはならない。
(2)自転車は原則として車道の左側を走ること。
 歩道を自転車で走るのは緊急避難処置であり、歩行者優先が絶対の鉄則である。
(3)夜間は必ず点灯する。