今回は、自動的に差分バックアップをとるプログラムを作ってみたいと思います。といっても、手軽に実現するためSubversionというソースコード管理システムと、Windowsのタスクスケジューラーを利用します。
Dropboxっぽいシステムをローカルに構築する
昨年より話題を集めている Web サービスに Dropbox があります。Dropbox を使うと、パソコン内のファイルをオンラインストレージ上に自動的にバックアップしてくれます。さらに更新されたファイルがあれば、その差分まで記録してくれるので非常に便利です。
しかし、Dropbox ではディスク容量に制限がありますし、ネット上に大切なデータをアップロードするのは気が引けるものです。そこで、今回は、Dropbox っぽいプログラムを、ローカルPCに実現するプログラムを作ってみます。
差分バックアップを実現するためには、テキストの差分を調べたり更新日時を記録したりする必要があります。もちろん、それらの処理をなでしこのプログラムで作ることもできますが、既にSubversionという素晴らしいツールがありますので、これを利用してみます。
プログラム実行前の準備~Subversionのインストール
Subversionというのは、もともとプログラムのソースコードを管理するツールです。どのバージョンでソースコードのどの部分を変更したのかを確認できますし、間違って消してしまったファイルの復元もできます。
今回のプログラムでは、Subversionを使って差分バックアップの機能を実現します。そのため、Subversionをインストールする必要があります。コマンドラインから利用できる Subversionには、silk subversionがあるので、これを使います。