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柳澤大輔「面白法人カヤックのいきかた」

140:もしも人がどんな風に亡くなっていったのかのデータベースがあったら

柳澤 大輔=面白法人カヤック代表 2009/03/23 PC Online

 最近、僕の祖父が享年92歳で亡くなりました。
 これで僕にはもう祖父と祖母がいなくなりました。

 少しだけ個人的な話をします。祖父はお酒とたばこが大好きで、90歳を過ぎても、「ちゃきっ」とした江戸っ子でした。口数がとにかく少なく、職人肌で自分から話しかけることはほとんどありませんでした。でもお酒が入ると陽気になっちゃうんですけどね。そうそう。とにかくたくさんたばこを吸うので、そばにいるとたばこくさくなるのだけは苦手でした。(カヤックは禁煙企業なのでその点はほんとにいい会社です。)

 実は、カヤックの創業期のオフィスは、祖父の家から歩いて2分ほどのところにありました。だから、ちょくちょく顔を出しては、応援してくれてたんですよね。あの頃からみるとだいぶカヤックも変わりました。

 祖父は昨年末から入院をし、そのまま退院できませんでした。最後にお見舞いにいったときに、「100歳まで生きるぞ!」と言ってたんだけどなぁ。

 僕が初めて身近な人の「死」というものに直面したのは、大学4年生の時、母方の祖母が亡くなった時でした。ずっと小さい頃から同居をしていたおばあちゃんでしたので、様々な思いがありました。おばあちゃんも、やはり、入院をしたきり、家に戻ってきませんでした。お見舞いにいくと、祖母は日に日に弱っていきました。最後は孫の僕がいっても誰だかわからないような状態で、最後の最後は、げっそりと痩せ、肉体的には最期を迎えようとしているのに、目はらんらんと輝いていて、生命だけが目を光らせているような不思議な印象を持ったことを今でも覚えています。

 人は、誰かの死をみて、自分の死について、そして生について考えるきっかけを得るような気がします。

 たとえば、阪神大震災を経験して、人生観が大きく変わったという話はよく聞きます。
 楽天の三木谷社長や、イチローなどもそういう話をしていましたよね。

 身近に死を感じ、自分もいつ死ぬかもわからないということを感じることで、今のこの生をもっと実りのあるものにしようとする。そういった体験を人はどこかでするのかもしれません。

 僕は、まだ自分自身の死を身近に感じた経験はありませんが、祖父と祖母の死を通して、「自分はどのように死にたいのか」を少なからず考えさせられました。

 いや、もう少し具体的に言えば、病院で死ぬのは嫌だなと感じたということです。

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