ご承知の方もいらっしゃると思いますが、先週金曜(2008年11月14日)のお昼ごろ、こんなニュースが飛び込んできました。


新潟県妙高市の教育委員会や校長会、PTA代表らでつくる委員会は14日までに、市内の小中学生に原則として携帯電話を持たせないよう提言する方針を固めた。文部科学省は「自治体が中心となりここまで踏み込むのは珍しい」としている。

 携帯電話を買い与えるかどうかは、前回もお話ししたように家庭の中でじっくり検討することです。「友達も持ってるから買って」を回避するのがラクになるとはいえ、家庭内での判断を市の委員会が決めて提言するというのはいかがなものか‥‥という意見があがりそうです。

 「街灯もない真っ暗な道を20分以上もかけて帰ってくるから」と、安全を考えて買ってもらった子が「いけないんだぁ~」とみんなにいじめられることもあるかもしれませんし、逆に「○○ちゃんは持ってるよ、うちだって暗くなったら危ないじゃないか!」と子どもに詰め寄られるご家庭も出てくるかもしれませんが、それより何より、多感な思春期真っ最中の高校生になった途端、今まで我慢してきたものが突然解禁!となったらどうなるか、私はそちらのほうがゾッとします。

 文部科学省のコメントのような表面的な見方ではなく、「自治体(大人たち?)が取り上げることで安心してしまったら、その先に待っている“自由に使えるとき”までに体得しておくべき必要な学びや経験はどうするのだろう?」と考えなければ、場当たり的な統制になってしまう可能性も否めません。このニュースを見聞きした他の自治体がそこに気付いて、教育体制を検討するなり、子どもの安全対策に地域ぐるみで取り組むなり、という工夫と一緒に取り組まれることを願っているところです。

 さて、ここからが本題です。

 このニュースで思い出したのが、講演先でよく出てくる保護者のみなさんからのご質問です。「自分用のパソコンが欲しいというのですが、一体いつごろからどんな風に与えたらいいのでしょうか」と、「子どもにケータイを持たせるタイミングを知りたいのですが」。これについて、今回はお話しをしようと思います。