しかし、それから半年ほどすると、広告ケールや迷惑メールが1日に何通も届くようになってしまいました。そのことをお母さんに話すと、お母さんはケータイをいろいろ設定してくれ、「これでもうだいじょうぶだからね」と言ってくれました。たしかに、次の日も次の日も、迷惑メールは1通も来なくなりました。いったいお母さんはどんな魔法を使ったのでしょうか。
解説
由希子さんのお母さんは、魔法使いでも何でもありません。アドレス帳に登録した人以外からのメールを受信しないように設定したのです。また、メールアドレスを複雑にするだけでも迷惑メールはかなりブロックできます。筆者にも架空請求の電話やまちがい電話がかかってきていたので、今はアドレス帳に登録してある番号以外からは着信しない設定にしてあります。これで、かかってくる電話は知っている人だけなので安心です。
このように、携帯電話会社や電話機メーカーは、いろいろな制限をかける機能を用意しています。それらを上手に利用することで、安心して携帯電話を使うことができます。
次に安全設定のいろいろを紹介しますので、ぜひ家の人や自分でもやってみてください。なお、これらの機能は電話会社や電話機によって使えるものと使えないものがあります。携帯ショップで確認するようにしてください。
○電話発信の制限
・番号指定発信
登録した電話番号以外へは発信できません。
○電話着信の制限
・番号指定着信
登録した電話番号以外からの電話は着信しません。
・非通知拒否
番号非通知からの電話は着信しません。
○受信メールの制限
・アドレス指定受信
登録したアドレス以外からのメールは受信しません。
・ドメイン指定受信
登録したドメイン以外からのメールは受信しません。
・番号で送れるメールの拒否
「ショートメール」「Cメール」などを受信しません。
○発信メールの制限
・アドレス指定発信
登録したアドレス以外へはメールは発信できません。
・メールからURLなどへのアクセス制限
ワンクリックサギを防止できますが、ジュニアモード機能搭載機種に限ります。
○ウェブサイト制限
・公式サイト以外を制限
携帯電話会社が認めたウェブサイト以外は見ることができません。
○料金制限
・上限設定
設定した料金に達すると通知メールが届いたり、通話ができなくなったりします。
保護者の方へ
子どもの成長に合わせた受信や発信の制限を
最近は携帯電話会社がサーバー側で迷惑メールをブロックして配信されないようにしています。しかし100%ブロックされるわけではありません。配信される迷惑メールもまだまだあります。そこから先はユーザーが自分で設定しなければなりません。親はいろいろな設定ができることを知識としてもち、子どもの発達に合わせた設定をしてあげられれば安心です。架空請求やワンクリックサギなど、悪質な電話やメールもありますので、少なくとも小学生のうちはメールや電話の受信制限をかけることをおすすめします。