成績表で評価「A」の人を数えるには、COUNTIF関数を使う。ところが、式は正しいのに、間違った結果が表示されてしまった。よく見ると、そこには微妙に形の異なる2種類の「A」の文字が…。「全角」「半角」の違いが、大きな問題を生じることもあるので要注意。

 A、B、Cと評価の付いた成績表で評価別の人数を調べる──。そんなときに使うのがCOUNTIF関数。引数「範囲」に「評価」欄全体、「検索条件」に「A」の文字を指定すれば、評価「A」の人数を一発で数えられる。

 ところが上の図では、本来四つあるはずの「A」が「2」と数えられている。もちろん数式に間違いはない。

 原因は、図の「評価」欄に「全角文字」と「半角文字」が混在している点にある。画面ではわかりにくいが、D3セルの「A」とD4セルの「A」を比べると、微妙に大きさが異なることに気付く。同じアルファベットとはいえ、エクセルは全角文字と半角文字を別物として扱う。図のCOUNTIF関数式は、半角文字の「A」を検索条件としたため、全角文字の「A」を除外したのである。

 エクセルでは、全角と半角の違いを常に意識しておかないと、こうしたトラブルに陥るわけだ。

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