iPhone 3Gの日本での販売に絡み、携帯電話がいろいろと話題になっています。その中で、気になったことについて話してみようと思います。

iPhoneは本当に黒船?

 iPhoneのことを「黒船」と表現する記事は少なくありません。ですが、何で「黒船」なのでしょうか? おそらく、iPhoneが発売されることで、日本の携帯電話やそのビジネスが変化することを、開国や明治維新につながる黒船として表現したのでしょう。

 そもそも、iPhoneとはどういうものなのでしょうか。全面タッチパネルの携帯電話ということは知られていますが、米国でどのように受け入れられているのかなどはあまり詳しく語られておらず、いくつかの誤解も見かけます。

 まず、iPhoneは、米国でも「異質」な携帯電話であることです。米国の携帯電話は、通話が主体で、データ通信は、日本やEU圏に比べるとそれほど盛んではありません。また、米国で電子メールアドレスといえば、インターネットの電子メールであって、携帯電話のメールアドレスを他人に教えるような人はほとんどいません。米国は「インターネット」の中心であり、インターネットが電子的なコミュニケーションの中心です。