さて、前回までは(といってもかなり間があいてしまいましたが(笑))われわれからすると意外にもWindows Updateが不人気だ、という話をしました。不人気である理由はよく分かりませんが、とにかく使っていない/知らないという人が4割もいるようで、少々不安になってきます。

 では、Windows Updateしないとどんなことになってしまうのか、そのあたりから見ていきたいと思います。

 前回触れましたが、例えばInternet Explorerの脆弱(ぜいじゃく)性を悪用すると、そのWebページを見ただけで感染させられてしまう恐れがあります。Webページから何かのファイルをダウンロードするときは、普通は「ダウンロード確認」などのダイアログが出てくるので、ある意味自覚できるわけですが、警告は一切無くいきなり感染、ということになってしまうわけです。

 正直、これはかなり怖いところですね。怪しいページを見ただけで感染してしまうので。

 ・・・今「怪しいページ」と何気なく書きましたが、そもそも「怪しいページ」というのを見て分かる人が、いったい世の中にどのくらい存在するでしょうか?

 その昔、「怪しいページ」は判別しやすかったと言えます。背景が黒いとか(笑)、ちょっと怖いイメージやイラストとか、普通見ない書体のタイトルとか、見て分かる特徴があったからです。どうかすると「いったいいつの時代の話だ?」とか言われてしまいそうですが(笑)、以前の「怪しいページ」は「怪しさ」こそがセールスポイントだったので、ノーマルなページとは一線を画すデザインポリシーで作ることが重要でもあったのです。

 しかし、今どきの「怪しいページ」は「怪しく見えないこと」の方が重要です。以前とは目的が異なってきているので当然といえば当然ですが、むしろ、極力怪しいことを悟らせないように偽装工作を行っています。その偽装工作は年々巧妙化していますので、今では専門家ですら見分けがつかないほどです。