さて、今日はこのブログ執筆の裏側を少々。

 連載をはじめた当初は、毎週記事を書くのも大変なので、5回分ぐらいをまとめて1日で書きあげ、編集者に送りストックするというスタイルでした。

 すなわち、余裕をもって入稿していたので、締め切りはきっちり守りますし(今までも落としたことはありません)、編集者からみれば手のかからない担当者だったと思います。それに、文章の校正もそんなにないですしね(ですよね?※編集者注 最近は誤字脱字もほとんどありません。)。

 でも、ここ最近は、なかなかまとめて書くほどの時間がとれない(あるいはネタ切れか?)5回分納めるなんてことはできなくなってきました。それだけならまだしも、このブログが更新される月曜日ぎりぎりになってから原稿を送るなんてこともよくある始末。

 中でも90~100回あたりが、ひどかったかなと思います。いつもぎりぎり。そのせいで土日に校正してもらうことになるなど、ご迷惑をおかけしました。

 でもそれには、原因がありました。

 その頃の僕は、100回を間近にして、100回まで書いたら終わりにしようかなぁ、と密かに思っていたのです。もともといつまでという期限もなく曖昧なままにスタートしたこのブログ、当初のリクエストだった「カヤックのワークスタイルについて」というテーマからも早々と逸脱し、どこかで辞めるとしたら100回がきりがいいかなと。

 で、そう思った途端、これ不思議なんですが、90回をすぎた頃から書くネタに困るようになったんですね。書きたいことが出てこない。やっぱり、本当だったんです。以前このブログでも紹介した、あの格言(?)は。

 それは、

 「終わりなきゴールに向かって一歩一歩進め」。

 そうなんですよね。「100回で終わりにしよう。それまでの辛抱だ」と思っていたら、100回まで続けるのがしんどくなってきて、だんだん書くことがなくなってきてしまった。

 101回の記事で、アウシュビッツの体験をまとめた書籍「夜と霧」について紹介しましたが、その中に、こんな話があります。

 アウシュビッツという環境下で、希望を失って死んでしまう人の人数が最も多かった時期は、クリスマスイブを越したあとだったという話。それは何故か?それは、アウシュビッツという、自分の身には到底起こりえないような非現実的な世界に放り込まれた人々が、まさか自分はイブの日ぐらいは自宅に帰れるだろう。こんなに非現実的なことが長く続くわけがない。そう思っていた人が多かった。そして、イブが過ぎ何ら変わらない現実に対して、与えられた精神的ショックははっきりと数字となって表れたと書籍の中では分析されていました。

 この話からも、自分でゴールを作ることの是非を考えさせられます。

 話を戻すと、そのため100回で終わりにするのは辞めようと思い直したんです。続けられるだけ続けてみようと(連載打ち切りと言われるまで)。

 そうしたら、意外とまた書きたいことがでてきた(中身のクオリティはともかく)。

 やっぱり、そんなものです。これからも、終わりなきゴールに向かって書き続けたいと思っています。がんばります。

 で、ようやくですが今回の記事の本題「まだ書けないネタについて」