ハイビジョン映像など、大きいファイルはテラクラスのネットワークドライブに納め、ギガビットイーサのネットワーク経由で好きな部屋から視聴するという生活に馴染み始めたここ数カ月、同じ映像を見ても日によって映像が途切れることがあるなあと、むずむずしていた。

 同じファイルで接続状態も変わらない、もちろん配線だって変わらない、なのに、日によって視聴不能になることもある。なぜ? 先日、ひょんなことからその原因を発見、見事解決に至った。これはぜひ読者のために情報提供しておかなければ。

ファイル共有は大きく2種類

 家庭内のネットワークなどでファイル共有する方法は大きく分けて2種類ある。Appleの方式とWindows方式だ。それ以外のファイル共有のしかたもあるが、一般的なのはこの2種類。Appleの方式はafp、そのものずばりApple Filing Protocolの略。一方、Windowsで使われているのはSMB(Server Message Block)という方法だ。Mac OS Xにはこの両方の方式がシステムにさりげなく埋め込まれ、ユーザーは意識せずにこれらを扱える。

 写真はネットワークドライブ、いわゆるNASと呼ばれるネットワーク共有ドライブ装置の特定のボリュームをこの二つの方式でマウントしたところだ。MacのOSはLeopard 10.5、LAN環境はGB Ethernet、ジャンボフレーム9000をセットしている。ネットワークドライブはアイ・オー・データ機器の「HDL-GT1.0」。この二つ、まったく違いがあるように見えないが、実は共有方式はまったく違う(写真1)

写真1 マウントされたボリュームをアイコン表示した。disk1のボリュームはどちらも同じアイコン。接続方法が違うということはこの状態では判断はできない
写真1 マウントされたボリュームをアイコン表示した。disk1のボリュームはどちらも同じアイコン。接続方法が違うということはこの状態では判断はできない
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表面上、まったく同じに見えるからたちが悪い

 通常はこのように2つのボリュームが同時にマウントされるような使い方はせず、OSが用意してくれた道筋で「自然にマウント」された方をユーザーは使う。この時、条件によってSMBでつながったり、afpでつながったりするものだから異変が起きていた。

 通常のマウントのしかたは左側のロケーションバーの「共有」の中にあるドライブ名をクリック、出てきたマウント可能なボリュームを選択してダブルクリック、という方法でマウントする。afp接続なのかSMB接続なのかはユーザーは意識しないでOSが勝手に接続してくれる。