SDメモリーカード(エスディーメモリーカード)

Secure Digital memory card

データ保存

大容量化・高速化に加え無線LAN対応も

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 メモリーカードの数ある種類の中で、最も普及しているのが「SDメモリーカード」だ。標準、mini、microの3種類のサイズがある。最近はパソコンやカメラ、ビデオカメラで標準サイズが、スマートフォンや携帯電話ではmicroサイズが主に使われる。記憶容量の違いにより、2GB以下のSD、32GB以下のSDHC(SD High-Capacity)、2TB以下のSDXC(SD extended capacity)があり、最近はSDHCが普及している(表1)。

●SDカード関連の規格とスピードクラス
表1 SD、SDHC、SDXCとカードの名称が変わるにつれ、データの記憶容量が大きくなる。データ転送速度は対応するスピードクラスによって異なり、高速なUHS Speed Class1の転送速度で使うにはパソコンなど端末側のSDカードリーダーも対応する必要がある
表1 SD、SDHC、SDXCとカードの名称が変わるにつれ、データの記憶容量が大きくなる。データ転送速度は対応するスピードクラスによって異なり、高速なUHS Speed Class1の転送速度で使うにはパソコンなど端末側のSDカードリーダーも対応する必要がある
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 SDカードの表面には数字を丸で囲んだような印があり、これはSDカードが対応するデータ転送速度の速さを表す。例えば、「2」と書いてあれば「Class 2」に対応しており、最低でも2MB/秒の速度が保証される。デジタルカメラでハイビジョン動画を撮る場合は、常に高い速度が必要なので、Class 4以上のSDカードを推奨する製品が多い。

 新規格の「UHS Speed Class1(U1)」に対応するSDカードも増えてきた。この規格で保証される転送速度は最低でも10MB/秒とClass 10と同じで、最大速度は30M~90MB/秒程度とさらに速い。読み出しが95MB/秒、書き込みが60MB/秒の製品であれば「R95・W60MB/s」などと印字されている。

 ただし、U1対応カードを使うには機器側の対応が必要だ。非対応の場合はClass 10相当の速度しか出ない。高速連写を行うデジタル一眼カメラや業務用ビデオカメラが対応しており、最近はパソコンでの採用も進んでいる。

 無線LAN機能を搭載するSDカードも注目を集めており、「Eye-Fi」シリーズや「FlashAir」などがある(図1)。前者はデジカメで撮影した画像を登録済みのクラウドサービスに自動転送し、後者はパソコンやスマートフォンなどに手動で画像を転送する。業界団体のSD Associationが標準化を進めており、無線LANを使う1つの規格にまとまるかどうか現時点では不明だ。

●無線LAN機能付きのSDカード
図1 アイファイジャパンの「Eye-Fi」シリーズ(左)や東芝の「FlashAir」を使うと、デジカメで撮影した写真データをパソコンやスマートフォンへ容易に転送できる
図1 アイファイジャパンの「Eye-Fi」シリーズ(左)や東芝の「FlashAir」を使うと、デジカメで撮影した写真データをパソコンやスマートフォンへ容易に転送できる
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