Thunderbolt(サンダーボルト)

汎用機器

ディスプレイ、周辺機器との入出力を集約

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 周辺機器をつなぐインタフェースは、USBの登場によってほぼ統一された。今後は「Thunderbolt」の登場で、ディスプレイを含めた、さらなる統合化が進もうとしている。

 Thunderboltは米インテルが開発したインタフェースで、端子の形は小型の「Mini DisplayPort」と同じだ。銅線ケーブルで片側10Gbpsの双方向伝送路を2組分備える。光ケーブルの規格も準備中だ(表1)。この高速伝送路を使い、DisplayPort規格に準拠した映像信号と、「PCI Express」規格に準拠した周辺機器との信号を束ねて送れる。

●ディスプレイや周辺機器を接続
表1 Thunderboltの主な仕様。ディスプレイを接続すると、DisplayPort 1.1a規格に相当する信号を扱える端子として働く
表1 Thunderboltの主な仕様。ディスプレイを接続すると、DisplayPort 1.1a規格に相当する信号を扱える端子として働く
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 Thunderboltではパソコンにつないだディスプレイを介してHDDをつなぐなど、最大6台までの周辺機器を数珠つなぎで接続できる(図1)。対応製品の提供では米アップルがパソコンやディスプレイを2011年に発売済み。2012年7月には、台湾エイサーがThunderbolt端子を備えるWindows対応ノート「Aspire S5」を、バッファローが外付け用HDD「HD-PATU3」を発売した。

 バッファローのHDDはUSB 3.0端子も備える。Thunderboltでパソコンをつないだ場合と、USB 3.0を使う場合とでファイル転送時間を測ると、Thunderboltの方が若干短かった(図2)。USB 2.0を使う場合より、転送時間を約3分の1に短縮できた。

●Thunderboltを介したパソコンと周辺機器のつなぎ方
図1 Thunderboltでは、映像データを伝送する「DisplayPort」と周辺機器とのやり取りに使う「PCI Express」の信号を束ねて送る。このため、ディスプレイや周辺機器を同時に結べる。米アップル製のディスプレイはUSBやイーサネットの端子を備える
図1 Thunderboltでは、映像データを伝送する「DisplayPort」と周辺機器とのやり取りに使う「PCI Express」の信号を束ねて送る。このため、ディスプレイや周辺機器を同時に結べる。米アップル製のディスプレイはUSBやイーサネットの端子を備える
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●ファイルのコピー時間を短縮
図2 USB 2.0対応機器でのファイル転送と比べると、Thunderbolt対応機器ではかかる時間をおおむね3分の1に短縮できた。USB 3.0対応機器でも転送時間を同程度短くできた。ただし、Thunderbolt使用時の方が若干早く完了する傾向があった
図2 USB 2.0対応機器でのファイル転送と比べると、Thunderbolt対応機器ではかかる時間をおおむね3分の1に短縮できた。USB 3.0対応機器でも転送時間を同程度短くできた。ただし、Thunderbolt使用時の方が若干早く完了する傾向があった
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