HDDは、OSやソフトなど、さまざまなデータが保存され、その性能はパソコンの使い勝手を左右する。
HDDが遅くなる要因は2つ。1つはファイルの断片化だ。パソコンを長年利用すると、ファイルの移動や上書きが繰り返され、HDD上でデータが分散する(図1)。データは連続している方が高速に読み出せる。ファイルの断片化は、アクセス速度を低下させ、起動時間に悪影響を及ぼす。使い方にもよるが、100GBクラス以下の容量の小さなHDDだと、連続した空き領域を確保するのがだんだん難しくなり、ファイルの断片化が進みやすくなる。
長年使い込んだHDDを、Windows標準の「ディスク デフラグ ツール」で調べると、図2の最適化(断片化の解消)を促すダイアログが表示されることがある。Windows XPの場合、「レポートの表示」により断片化ファイルの詳細を参照できる(図3)。環境にもよるが、断片化が進行したファイルだと、たった1個で断片が数千個にも及ぶ。これだけのデータがHDDにばらまかれているのだから、読み書きに時間がかかるのも当然と言えるだろう。