ギャンブルだと考えよう「ペニーオークション」

 ネットで提供されているサービスの中には、それ自体には問題がなくても、提供している会社の説明不足やユーザーの理解不足などが原因で、結果的に“罠”になってしまうサービスがある。その一つとして、2010年に話題になった「ペニーオークション」が挙げられる。

 ペニーオークションとは、入札のたびに入札手数料(50円から75円程度)が必要となるインターネットオークションのこと(図1)。誰かが入札すると、商品の価格は1円から15円程度上がり、入札可能な期間が延長される。このため入札者がいる限り、際限なく入札が続く。

●入札ごとに手数料、落札できなくても戻らない
図1 通常のネットオークションでは、落札しない限り金銭を支払う必要はない。一方ペニーオークションでは、入札1回ごとに手数料がかかる。落札できなくても返却されない。また、オークション運営会社だけが出品する
図1 通常のネットオークションでは、落札しない限り金銭を支払う必要はない。一方ペニーオークションでは、入札1回ごとに手数料がかかる。落札できなくても返却されない。また、オークション運営会社だけが出品する
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 通常のオークションとは異なり、出品するのはペニーオークション運営会社のみ。運営会社が出品した商品を、複数のユーザーが入札を繰り返して落札を競う。落札できない場合でも、手数料は返却されない。

 入札開始時の価格は「0円」などと極端に安く設定されているため、落札価格自体は格安になる場合がある。しかしながら、手数料を含めれば、安価で入手できるとは限らない。実勢価格よりも高くなる場合がある。