Webブラウザーには、Webページの保存機能がある。例えばIE8では、「ページ」メニューの「名前を付けて保存」を選べば、表示中のページをファイルとして保存できる。Webの情報をスクラップして、いつでも見られる状態にできるのだ。

 ページを保存したつもりなのに、文字情報しか保存されず、画像やレイアウトを再現できない──という場合は、不適切なファイル形式を選択した可能性が高い(図1)。

【保存したファイルを開くと文字しか表示されない】
図1 ブラウザーには、Webページの内容をファイルとして保存する機能がある。だが、自分ではきちんと保存したつもりでも、画像やレイアウトなどが保存されていない場合がある
図1 ブラウザーには、Webページの内容をファイルとして保存する機能がある。だが、自分ではきちんと保存したつもりでも、画像やレイアウトなどが保存されていない場合がある
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 ブラウザーは、保存時のファイル形式を複数用意している。例えばIE8では4種類から選べる(図2)。

【4種類のファイル形式から選択】
図2 IEでは、「ページ」メニューの「名前を付けて保存」を選択した際、「ファイルの種類」の項目で、Webページの保存形式を選べる
図2 IEでは、「ページ」メニューの「名前を付けて保存」を選択した際、「ファイルの種類」の項目で、Webページの保存形式を選べる
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 文字情報だけ保存できれば十分という場合は、「Webページ、HTMLのみ」あるいは「テキストファイル」という形式がお薦め。Webページ中の文字情報しか保存されないので、ファイル容量が小さくて済むという利点がある(表1)。

【「Webアーカイブ」なら再現性が高い】
表1 「Webページ、完全」や「Webアーカイブ、単一のファイル」なら、画像やレイアウトも保存できる。ファイルのアイコンはWindows 7の場合
表1 「Webページ、完全」や「Webアーカイブ、単一のファイル」なら、画像やレイアウトも保存できる。ファイルのアイコンはWindows 7の場合
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 しかしこれらは、Webページを見た目通りに保存したい場合には不十分。画像やレイアウトなどが保存されないためだ。

全情報を1ファイルに

 画像やレイアウトを含めてそっくり保存したい場合には、「Webページ、完全」あるいは「Webアーカイブ、単一のファイル」を選ぶ必要がある。特に後者は、すべての情報を1つの「mht」ファイルにまとめるので管理しやすい。ただしWebページによっては、この形式で保存できないケースもある。また、mht形式に対応していないブラウザーもあるので注意が必要。主要ブラウザーでは、IEやOperaなどが対応している。

 どのブラウザーでも読める形式で保存したい場合や、Webページ中の画像などを個別のファイルに保存したい場合は、「Webページ、完全」を選ぶとよい。この形式では、保存したいWebページのHTMLファイルと、そのファイルと同名のフォルダーが作成される。フォルダーの中には、Webページで使われている画像などがすべて保存される。