商品を購入しようとしているWebサイトが信用できる場合には、まず大丈夫です。カード番号が漏えいする可能性はゼロではありませんが、それは現実社会でクレジットカードを使う場合も同じです。過剰に恐れる必要はありません。現実社会での買い物と同じように、店(ショッピングサイト)が信用できると思ったら、クレジットカード番号を入力しても問題ないでしょう。

 ただし、安全にネットショッピングを楽しむには、いくつか条件があります。ネットにはフィッシング詐欺やウイルスといった、現実社会にはない危険があるためです。

 現実社会では、有名店とそっくりの偽店舗を作って客をだますようなことは、まずあり得ませんが、ネットではあり得ます。それが、フィッシング詐欺です。有名企業のサイトそっくりの偽サイトを作ってユーザーをだまし、カード番号などを入力させます。

 フィッシング詐欺にだまされないためには、Webブラウザーのアドレスバーの表示(URL)が、自分が利用しようとしているサイトのものであることを確認することが重要です。また、「SSL」が使われていることも確認しましょう。SSLとは、デジタル証明書と呼ばれる情報を使って、通信の暗号化やサイト運営者の確認(認証)を行う通信方法(プロトコル)のことです。

 SSLが使われている場合には、URLは「https」から始まり、Webブラウザーには錠マークなどが表示されます(下図)。この錠マークをクリックすれば、現在接続しているWebサイトのURLが表示されます。

クレジットカード番号などを入力する際には、アドレス(URL)をきちんと確認して、偽サイトではないことをチェックする。SSLが使われていることも確認する

 ウイルスにも要注意です。ユーザーが入力したカード番号を記録して、外部に送信するようなウイルスが多数存在するからです。ネットショッピングに使うパソコンでは、セキュリティ対策ソフトの利用などのウイルス対策は不可欠です。

 また、不特定多数が利用するパソコンでは、カード番号の入力は控えましょう。ウイルスに感染している可能性があります。悪意のある人物によりウイルスが仕込まれていることもあり得ます。実際、インターネットカフェに置かれたパソコンにウイルスが仕込まれ、カード番号などが盗まれたことがあります。