セルに入力されていた大切なデータをうっかり削除してしまったとき、慌ててはいけない。その場合はすぐ、ツールバーの「元に戻す」ボタンをクリックするか、「編集」メニューの「元に戻す」を選ぼう。すると、直前の操作がキャンセルされて、大切なデータを取り戻すことができる。

 こんな“操作のやり直し”を実現するのが「元に戻す」機能だ。「Ctrl」キーを押しながら「Z」キーを押す方法でも手早く実行できるので、こまめに利用して効率よく作業している人も多いだろう。

記録される操作は16個まで、シートの削除は元に戻せない

 ところが、エクセルには“元に戻せない”操作もある。また、ある操作を行った途端、それ以前の操作を戻せなくなることがある。そんな制限を知らずにいると、思わぬトラブルに陥りかねない。

 操作を元に戻すには、それまでに操作した内容をエクセルが記録していることが前提となる。実はエクセルは、最大で16個の操作を記録している。つまり16個前の操作にまで遡って、元に戻せる仕組みを備えるのだ(注:エクセル2007では100個になった)。

 しかし、すべての操作が履歴として記録されるわけではない。例えば「シートの削除」は、操作の履歴に残らないため、「元に戻す」機能を利用できない。うっかりシートを削除してしまうと、二度と取り戻せないわけだ。