20年前にアメリカの脚本家組合がストライキを打った時、今のようなインターネットなんて影も形もなかった。当時の大問題は、再使用料だ。つまり、上演されるさまざまなステージや、最初のショーの脚本にいくら支払われるか、ではない。それが再演されるときに脚本家にいくら支払われるか、ということだった。

 そして、もしショーがビデオテープとして販売された場合、それを作るのに参加したタレントに利益のうちのどれぐらいが与えられるか。これらは重要な問題だったが、誰も、詳しいことまでちゃんと理解してはいなかった。

 そもそもハリウッドの経済方式を理解している人はほとんどいない。ハリウッドには独特の会計システムがある。一本の映画が、たとえば製作に2500万ドルかかり、コピーとプロモーションと配給にさらに2000万ドルかかったとしよう。それで収入が9000万ドルだったら、利益は4500万ドルだと、たいていの人は考える。

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