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加山恵美「イマドキのネットコミュニケーション」

メールアドレスは早い者勝ち、だから(第15回)

15

加山 恵美=テクニカルライター 2007/11/21 日経パソコン

 あえて指摘するまでもないが、インターネットで使うメールアドレスは重複があってはならない。例えば神奈川の田中美帆さんと奈良の遠藤未歩さん(もちろん赤の他人)に同じアドレス「miporin@×××.com」が割り当てられてしまったら混乱が起きる。田中さんにメールを送ったつもりなのに、遠藤さんが受信してしまう……なんてことにもなりかねない。あり得ない話だ。

 メールアドレスは世界で唯一無二の文字列となる必要がある。自分の気に入った文字列を使えるかどうかは「早い者勝ち」となる。ドメイン名もそうだ。

 会社のアドレスで考えてみよう。今なら社員番号とほぼ同時にメールアドレスが割り当てられ、命名のルールもあらかじめ決まっている。メールアドレスの「@」より右側はドメイン(サブドメインがつくこともある)、左側は「ローカルパート」だ。ローカルパートはドメイン内で重複しないように割り当てる。それで社員番号やフルネームを使う会社が多い。

 だが最初からこうした命名のルールがあったとは限らない。インターネットのメールが限定的な運用だった時代にメールアドレスを取得した人のアドレスは驚くほど短い。筆者の知る限りではIBM社員でローカルパートがイニシャル2文字という人がいる。IBMほど古くからインターネットを使う会社でローカルパートが2文字だなんて相当レアである。レアすぎて神々しささえ感じてしまう。同じイニシャルを持つ社員があとほかにどれだけいることか。

 今となっては会社のアドレスで好きな文字列を指定するということはなかなかできないがプライベートで使うメールアドレスなら、まだ「早い者勝ち」だ。こちらも短いアドレスを持っている人は取得した時期が早いということが分かる。短いアドレスの価値というのは入力時の手間やミスが少ないという実務的なメリットが挙げられるが、実は「一番乗り」的な優越感があるのかもしれない。

 うろ覚えだが、90年代中ごろにはインターネット・サービス・プロバイダーの広告で「メールアドレスは美人」といった感じのコピーがあった。当時はまだインターネット人口が少なく、メールアドレスも比較的短い名前や単語を使うことができた。広告は「美人」など自分の好きな単語をメールアドレスにしてしまおう、という主旨だ。余談だが、実際に使うならかなり度胸の要るアドレスだと思う。メールを送るたびに「(自分は)美人」と主張しているみたいではないか。

差出人: "鈴木 麗子" <bijin@×××.com>

 「bijin」も含め、今ではシンプルな単語でメールアドレスを取得するのは簡単ではない。自分専用のドメインを取得したり、ユーザーが少ないドメインならさておき、多くのユーザーを抱えるドメインでは難しい。例えばYahooやHotmail、それから携帯のアドレスもそうだ。

 ほとんどが第一希望の名前や単語ではなく、重複を回避すべく余分な単語や数字を付け足してなんとか重複をクリアできる。プロバイダによってはユーザーが希望するアドレスが重複している場合、自動的に文字や数字を付加して提案してくれる場合がある。

 例えば「taro」と希望を出すと「そのIDは既に他の人が取得しています。taro3568なら利用可能ですが、どうですか?」といった具合だ。こうした提案がないと、ユーザーは様々な単語を組み合わせて「これでもか、これでもか」と何度もトライしなくてはならない。そうした試行錯誤の跡がメールアドレスから見て取れることもある。

 知人の携帯アドレスなのだが、ローカルパートが「coach_prada_chanel_2002」といった感じでブランド名の羅列の後に数字があったのだ。恐らく、その人は携帯のメールアドレスを登録する時にまずは「好きなブランドで"coach"」と入力したのだろう。しかしダメで「なら"prada"も追加」、まだダメで「じゃあ"chanel"も足したらどう?」となり、さらにダメ。だがここで好きなブランドはネタが尽き、「あー、もう面倒くさい!」とその年の数字を足したのではないだろうか。メールアドレスを見てふとそんな姿を想像してしまった。同時に「好きなブランドはコーチ、プラダ、シャネルの順番で、携帯でメールを始めたのは2002年なのかも」と想像できた。

 あと多いのは名前の後に誕生日を付け足すケースだ。メールアドレスで名前の後についている数字は誕生日である可能性はかなり高いと思う。例えば「yukio1210」というのを見ると、ダメモトで「(12月10日ということは)射手座ですか?」と言ってみると「なぜ分かる?」と驚かれることが多い。なんてことはない、人間がすぐに思いつく数字といえば電話番号や誕生日が多いのだ。だがパスワードには使わないように。

 記号を使う人もいる。前に知人のメールアドレスで「+」が入っているのを見て驚いた。というのも、インターネット規約でメールアドレスに利用可能な記号は限られているからだ。会社のメールアドレスで見かける記号といえば、せいぜい「.」か「_」程度だ。規約からすると「+」はセーフであるが、記号はうかつに使うとアウトになりかねないので注意が必要だ。

 例えばプロバイダーの中にはローカルパート末尾の「.」や連続した「.」を含むメールアドレスを取得できるところがあると聞くが、これは明らかに規約違反となり、メールの送受信でトラブルになるケースもある。「記号が入るとスパムが届きにくい」とスパム対策で記号を利用するのもいいのだが、規約の範囲内にとどめておいた方がいい。もし自信がなければ記号は乱用しないほうが無難だ。

 メールアドレスの重複を避ける小技の1つとして、一部文字列を数字に置き換えるという手法がある。例えば「l」(小文字のエル)を「1」に、「o」(小文字のオー)を「0」にするといった具合だ。すると「love」は「10ve」となる。見抜かれにくいパスワードを作成する時にも応用できるので、いつかお試しあれ。

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