マッシュアップとは、既存のWebサイトの機能や情報に、別の情報を組み合わせることで新しいサービスを開発する手法のことです。マッシュアップによって作られたWebサイトは数多くあり、複数のWebサービス業者や個人のプログラマーが公開しています。

 下の図は、Web上の地図サービス「Googleマップ」にレストラン情報の「食べログ.com」「ホットペッパー.jp」の情報を組み合わせたサイト「EatSpot」です。地図上には、レストランの番号や写真が配置されています。通常のGoogleマップと同様に、マウスで地図をスクロールできます。ユーザーの評価の高いレストランを抽出して表示し、連絡先を参照するといった使い方もできます。

【複数サイトの情報や機能を集約】
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「マッシュアップ」とは、地図、クチコミ情報、写真配信など、さまざまなWebサイトの情報や機能を1つに集約してユーザーに提供する手法のこと。図はレストラン検索サイト「EatSpot

 これらの情報や機能は、第三者が利用できる形で、元となるWebサイトの運営業者が公開しています。例えば、グーグルはGoogleマップの機能を無料で提供しています。情報や機能を提供するにはAPIと呼ばれる仕組みを使います。提供を受ける側の業者は、Webサイトのプログラムに、Googleマップの地図をAPIの機能で呼び出す命令を入れるのです。

 APIを提供する業者にとっても、さまざまなWebサイトで利用されるため、用途が広がり、ユーザーが増えるというメリットがあります。マッシュアップは、ユーザーの集合知が価値を生むとされるWeb 2.0の一要素といわれています。