ビジネスメールではクイックレスポンスを心がけるべきだ。「開封確認」の機能を利用している場合を除けば、返信が届くまで、送信者側は相手がメールを読んだのかどうか確認できない。しばらく何の応答もないと、見落とされているのではないかと不安になるものだ。

 メールを受信したら、取り急ぎ受領した旨だけでも早めに伝えるよう心がけよう。取引先や顧客の信頼を増すためには、社外でもメールを送受信できる環境を整えておきたい。方法は大きく分けて4つある。

(1) ノートパソコンを持ち歩く
(2) PDAや携帯電話など、パソコンの代わりになるものを持ち歩く
(3) 出先のパソコンを利用
(4) メールソフトの転送機能を利用

 (1)~(3)の方法は、会社のWebサーバーが外部からの接続を許可していること、もしくはWebメールの利用が可能なことが前提だ。いずれも利用できない場合には、(4)の方法を採ることになる。以下、それぞれの特徴を説明しよう。

ノートパソコンを持ち歩く

 最も不自由な思いをせずに済むのが(1)の方法だ。ノートパソコンに、必要なソフトさえインストールしておけば、添付ファイルも自由に閲覧、編集できる。ノートパソコンのモバイル性能は近年大きく向上しており、重量が1kg前後と軽く、バッテリー駆動時間も長い機種が増えている。気軽に持ち歩き、丸一日でも外出先で仕事ができる。

 ノートパソコンで外出先から通信を行うには、携帯電話やPHSを利用する方法と、無線LANサービスを利用する方法がある(図1)。携帯電話・PHSは、電波が入る場所ならどこでも通信できる。その代わり、通信料が高くつく。一方、無線LANサービスは、IEEE802.11gないし同11bによる比較的高速な通信が圧倒的な低コストで利用可能だ。しかし、アクセスポイント(サービスに接続できる場所)がかなり限定されるというデメリットがある。

【主なモバイル接続サービス】
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図1 快適さで選ぶならNTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル。ただし、図に示した速度で接続できる端末やエリアはまだ限られている。コストパフォーマンスなら定額制プランのあるウィルコムがお薦め。公衆無線LANは接続できる場所がかなり限定されるので、いつも決まった施設での利用が多い人、または携帯・PHS との併用を考えている人に向く。なお、auのEV-DO Rev.A、ソフトバンクモバイルの3Gハイスピードに対応したデータ通信カードは、1月30日現在未発売
※上記内容は2007年1月末時点

 どちらも一長一短なので、両者を併用するのがお勧めだ。携帯・PHSは安めのプランにしておき、普段はできる限り公衆無線LANを利用することで、コストを抑えられる。

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