もし身長と視力を同じグラフで表したら、いったいどんなグラフになるだろう。ワークシートに表を作り、いつも通りグラフウィザードでグラフを作成すると、おそらく図1のようなグラフになるだろう。100以上の数値が並ぶ身長と、2.0が最大の視力を同じグラフで表せば当然こうなる。このように、数値の傾向が大きく異なる2つの系列を1つのグラフでまとめるときには、別々のY軸(縦軸)を使った方が見やすくなる。

図1 身長と視力のように、大きさの異なるデータから1つのグラフを作成すると、小さいデータは差が読み取れない

 Excelのグラフでは左右両方のY軸(縦軸)を使用できるので、グラフ上で変化が読みとれない小さい系列を右側のY軸(縦軸)を使って表してみよう。グラフを選択してリボンの「書式」タブを開き、左端「現在の選択範囲」グループのリストで「系列"視力"」を選択する(図2)。次に「選択対象の書式設定」ボタンをクリックすると「データ系列の書式設定」ダイアログボックスが表示される(図3)。

図2 「視力」系列を選択する。グラフ上で「視力」系列をクリックして選択してもいいが、「現在の選択グループ」のリストを使うと簡単に選択できる
図3 使用する軸を変更するには「選択対象の書式設定」ボタンをクリックする

 系列のオプション「使用する軸」で「主軸(下/左側)」が選択されているので、これを「第2軸(上/右側)」に変更する(図4)。

図4 「第2軸(上/右側)」をオンにする。設定を変更すると元のグラフがリアルタイムで変化する

 「閉じる」ボタンをクリックすると設定が反映される(図5)。「身長」データは左側の軸で表示(プロット)され、「視力」データは右側の軸で表示(プロット)されている。これで大きさの異なる複数のデータを1つのグラフで表現できる。

図5 「視力」データだけを右の軸で表示したグラフ。これならデータの動向を読み取りやすい