エクセルは米国生まれのソフト。そこで関数の名前も、英単語に由来するものが多い。例えばSUM関数は、「合計」を意味する英単語「sum」そのもので、読み方は「サム」。四捨五入に使うROUND関数も、「丸める、四捨五入する」といった意味を持つ「round(ラウンド)」が語源だ。こうした関数名は、英和辞書でも読み方や意味を調べることができる。

 英単語を省略した形もある。最大値を求めるMAX関数、最小値を求めるMIN関数は、それぞれ「maximum」「minimum」の略語。MAXは「マックス」、MINは「ミン」と読む。

 変わり種は、文字列を半角に変換するASC関数。これは、英数字の標準文字コードの名称「ASCII(アスキー)」が基に。ASCIIを半角文字の意味に使い、関数名に採用したという。そこで、ASC関数も「アスキー」と読む。一方、文字を全角に変換するJIS関数は、「ジス」でOK。日本工業規格(JIS)が定めた漢字の統一コード「JIS漢字コード」にちなんだ名前だ。


英単語を語源とする関数名、難しいのは“複合系”の名前

 頭を悩ますのは、2つ以上の英単語が合体した“複合系”の関数名。SUMとIFを合体したSUMIF(サム・イフ)などはわかりやすいが、式のエラーを判定するISERROR関数を、「イセロー」などと読んではいけない。これは「IS(~である)」と「ERROR」を合体したもので、「イズ・エラー」が正解。数値を判定するISNUMBER(イズ・ナンバー)など、セルの状態を調べる「IS関数」の仲間だ。

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