デスクトップパソコンやサーバーで使われるメモリーは、主に下表の3種類に分けられます。ほとんどのデスクトップパソコンでは(1)の「ECCなし、Unbuffered」というタイプのメモリーが使われます。サーバーでは(2)の「ECCあり、Unbuffered」のメモリーが使われることが多くなっています。

 ECCとは「error checking and correction」の略で、メモリーに発生したエラーを自動的に訂正する機能です。そのためより高い信頼性が求められるサーバーで利用されます。ECCありの場合、一般的にモジュール上にチップが9個搭載されます。ECCなしのメモリーよりもチップが1個多く搭載されているのは、エラー訂正用データを記録するためです。パソコンによっては、ECCありのメモリーも使えますが、価格差や最近のメモリーの信頼性を考えると、あえてECCありのメモリーを購入する必要はないでしょう。

ECCなしとECCありのメモリーモジュールはメモリーチップの数で判断できる。エラー訂正用のデータを記録するため、同じ容量ならECCありの方がチップを多く搭載する

 「Registered」はメモリーモジュールにレジスターチップが搭載されていることを意味します。レジスターチップは、チップセットとメモリーの間でやり取りする信号を、安定化させる機能があります。またレジスターチップを搭載すると、1つのメモリーモジュールに、多くのメモリーチップを搭載できるようになり、より大容量のメモリーが実現できるようになります。

 ただしRegisteredタイプのメモリーを利用するには、チップセットがRegisteredタイプのメモリーに対応している必要があります。一般的なデスクトップパソコンのチップセットはRegisteredタイプのメモリーには対応していません。サーバーでもパソコンに近い構成の製品では、対応していないものがあるので注意が必要です。