メールを受信したときに「開封確認のメッセージを送信しますか?」というメッセージを見たことはないだろうか。これは、メールの送信者がメールを送った場合に、受信者がそのメールを開いたか確認するときに使う仕組みだ。この質問に「はい」と答えれば、送信者に対して、メールが開封されたことを伝えるメッセージが届くことになっている。この開封確認の仕組みは、メールの仕組みで紹介したメールヘッダーがかかわってくる。具体的に説明しよう。

ヘッダーに秘密あり

 送信者側が開封確認を付けるようにメールソフトで設定すると、メールのヘッダー部分に「Disposition-Notification-To:」という項目が付け加えられる(下図)。Outlook Expressでは、「ツール」メニューの「開封確認メッセージの要求」をクリックすると、この設定がなされる。このDisposition~To:の後ろには、開封確認メッセージを受け取るユーザーのメールアドレス(普通は送信者のメールアドレス)が書かれることになる。

【開封確認を要求するメールはヘッダーが違う】
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 ヘッダーにDisposition~To:の書き込みがあるメールを受け取った受信者側のメールソフトは、あらかじめ指定された動作をすることになる。Outlook Expressならば、標準状態では、文頭に示したように「開封確認のメッセージを送信しますか?」というメッセージを表示して、開封したことを送信者に送るかどうかの判断を受信者にゆだねる。ここで受信者が「はい」を選択すると、メールソフトが自動で開封確認メッセージを作成して送信する。標準状態の設定を変更するには、「ツール」メニューの「オプション」を選んで、「確認メッセージ」タブを開く。ここでは、自動的に「送信しない」「送信する」といった設定に変更することができる(下図左画面)。

 なお、ヘッダーにDisposition~To:の書き込みがあっても、それを認識しないメールソフトもある。他にも無料で使えるWebメールの「Hotmail」や「Yahoo!メール」などはDisposition~To:を認識しない。そのような場合には、開封通知は送られてこない。受信者側の判断やメールソフトの種類、メールサービスによっては、受信者がメールを開いても開封通知の連絡がこないこともある。開封通知を付ければ、確認メッセージが必ず来るわけではない。

【開封確認メッセージの設定・開封通知を認識しないWebメールも】
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