「USBメモリーを挿すだけで、Windows Vistaが高速化され、キビキビ動作するようになる」――。にわかには信じ難いが、事実こうした新機能がWindows Vistaに搭載されていることをご存じだろうか。それが、「Windows ReadyBoost(レディーブースト)」(以下、ReadyBoost)。マイクロソフトがVistaの目玉としている機能の一つだ。1万本限定で、USBメモリーが付属する「Windows Vista Ultimate α」パッケージを発売することからも、同社の狙いがうかがい知れる。

 Vistaをいち早く導入したユーザーの間では、ReadyBoostの利用が活発化しているようだ。アイ・オー・データ機器によると「1月下旬以降、USBメモリーの売り上げが急速に伸びている。“Vista効果”だと分析している」という。インターネット上のブログや掲示板にも、ReadyBoostを試してみたとするコラムが続々と掲載されている。

 しかし、このReadyBoost、マイクロソフトがこれまで公式に発表した内容を調べても、具体的な効果の度合いが一向に見えてこない。ネット上の検証コラムも、「速くなった気がします」といったあいまいな内容ばかりなのが実情だ。そこで本誌では、ReadyBoostの有効性について徹底検証した。果たしてReadyBoostは、売り文句通りに意義のある新機能なのだろうか。

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