モバイル用途での改善点もいくつかあります。最も大きいのは復帰の高速化でしょう。これは、パソコンの利用を中断して別の場所に運び、また利用を再開する、といった動作を頻繁に繰り返すことが多いノートパソコンで重要なテーマです。Vista搭載のパソコンでは、「スタンバイ状態から2秒以内で復帰することがロゴ取得の条件」となります。

 このためにVistaで導入する技術の一つが、フラッシュメモリーを搭載したハードディスク(HDD)を活用する「Windows ReadyDrive」です。パソコンが休止状態に入る際、通常メモリーの内容はHDDに書き出されますが、Windows ReadyDriveではフラッシュメモリーに書き出します。電源復帰時、HDDからデータを読み出すのにかかる時間を削減できるため、これまでよりも高速に元の状態を復元できるのです。HDDへのアクセスが少なくなる分、消費電力も減すことができます。

 詳しくは「Vistaを支えるテクノロジー(6) Windows ReadyDrive」「Vistaを支えるテクノロジー(9) Hybrid Sleep」「Vista搭載ノートはスタンバイから2秒で復帰――マイクロソフトがVista説明会を開催」をご覧ください。