Windows XPにも、システムを元に戻す機能がある。その一つが「システム復元」だ。ある好調な時点の記録を前もって作れるので、不具合が生じたらシステムを好調なときの状態に戻せる。ただ、この機能は企業のシステム管理者と呼ばれる専門家が「なぜ不具合が起きたのかを調べるためのもの」(マイクロソフトコンシューマWindows製品部シニアプロダクトマネージャ森洋孝氏)。

 もう一つ、「Microsoft バックアップ」という機能がある。これを使うと、システムとマイデータを保存できる。ただし、パソコン全体をバックアップすると、復旧する際にOSの製品CDと、フロッピーディスクドライブが不可欠になる。いまどきは、これらが付いていないパソコンも少なくない。そうしたパソコンだと、機能を使いたくても使えない。

【Windows XPにも関連の機能はあるけれど…】
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図1 管理者が不具合の原因を特定するためのものだったり、OSの製品CDが必要だったりと、制約が多い

 リカバリー、データバックアップが可能な環境を整える方法は3段階に分かれる。まず、大事なマイデータがリカバリーによって消えないようにする方法。次は市販ソフトや外付けHDDを使ってシステムの好調時の状態を記録する方法。そして、HDD障害からマイデータを死守する方法だ(下図)。

※実際に、バックアップ、リカバリーをする際にはパソコンの不調に備える基本から手順を追って操作してください。