愛用中の周辺機器やアプリケーションはきちんと動くのか――。Vistaへの乗り換えを考えたとき、気になるのが互換性だ。基本的に大きな問題は起こらないはずだが、一部正常に動かないものもありそうだ。

【新たなAPIを搭載】
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 実はVistaの内部は、Windows XPと比較して大きく変わる。デバイスドライバーとアプリケーションを開発するための基盤技術が、それぞれ一新されるのだ。デバイスドライバーの開発基盤としては「WDF(Windows Driver Foundation)」と呼ばれるドライバーモデルを、アプリケーションの開発基盤となるAPIには「.NET Framework 3.0」(旧称は「WinFX」)を新たに用意する。だが実際には従来の技術もそのまま搭載されるため、これらによる影響は、あまりなさそうだ。

【ドライバーの仕組みが変わる】
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 むしろ今のところ指摘されているのは、これ以外の細かな変更の影響。例えば、ユーザーのドキュメントの標準的な保存場所である「マイドキュメント」などの位置が変わること。プログラム中でマイドキュメントの絶対的な位置を指定しているアプリケーションは、フォルダーが見つからないためエラーになる。

【「マイドキュメント」の位置が変わる】
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 管理者権限の考え方が変わることで動かなくなる場合もある。Vistaでは管理者権限を持つユーザーに対しても、通常は標準ユーザーの権限しか与えない。既存のアプリケーションで管理者権限を要求するものは、正常に動作しない可能性がある。

 フォントの変更により、表示が崩れるアプリケーションもあるかもしれない。Vistaで加わる新フォントは従来よりも大きく、文字のはみ出しなどの現象が起こり得る。

【新フォントの影響を受ける】
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【管理者権限がないというエラーが出る】
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