【「電源オフ」の動作が変わる】
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 「シャットダウン」「スタンバイ」「休止状態」。Windowsを終了させようとしたときに、複数の選択肢があって混乱した経験はないだろうか。

 この問題を解決するため、Vistaは「スリープ」という新しい方法を用意する。スタートメニューの下に用意された電源マークのボタンを押すと、初期設定ではスリープが実行される。終了方法の違いをユーザーが意識しなくても、Vistaが動作しているパソコンの種類に応じて、適切な終了処理を実行する。

 中でも新しいのが、デスクトップパソコンのスリープだ。従来のスタンバイと休止状態を組み合わせたため、英語では「Hybrid Sleep」と呼ばれている。
【動作は設定で変更可能】
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 従来のスタンバイは、メモリーの状態をそのまま保持しておく。一方、休止状態はメモリーの内容をハードディスクに書き込み、パソコン本体の電源は切る。Vistaのスリープは両者を同時に実行する。メモリーの内容は保持しつつ、ハードディスクにも書き込む。再び電源を入れると、スタンバイと同様に高速に復帰できる。同時に、何らかの原因で電源供給が絶たれた場合でも、ハードディスクのデータは失われない。

 ノートパソコンでVistaを動かしている場合は、スリープの動作がやや異なる。電源ボタンを押すと、まず実行されるのはこれまでのスタンバイ。18時間経過するか、バッテリーの残りが少なくなると、自動的にメモリーの内容をハードディスクに書き込んで休止状態に入る。電力の節約が重要なテーマであるノートパソコンならではの動作だ。

 なお、電源ボタンを押したときの動作はユーザーが変更できる。ベータ2版では、「電源オプション」というメニューで変更が可能だ。

【スタンバイと休止状態の「いいとこどり」】
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