企業活動が外に向かう最初の行動として、多くの企業・組織では「提案活動」を行なうのが一般的だ。初めて相手先企業を訪ねるところから始まって受注に至るまでの提案活動の流れを表すと、標準的なものとしては下図のようになる。また、組織内であっても、個人が発想したアイデアなどを内部に提案する局面も多いはず。そのような場合でも、初期行動が違うだけで後は同じような流れを辿るのが一般的だ。

■自主案件と受注打診案件の違い

a)自分達から働きかけて受注活動する場合のポイント
 ◇自分達が受注したい相手企業に対して自主的に受注活動を行なう場合は、相手方に自分達の製品やサービス・技術を必要とするかどうかが解っていないので、まず予備提案の形で「問題提起」から始めることになる。
 ◇何らかの方法で相手企業の窓口に接触して行なう自主的提案活動は、相手企業がこちらからの「問題提起」に耳を傾け、“彼らを活用してみたい”と思って頂くようになって初めてスタートラインに立ったことになる。

b)相手先から案件を打診されて受注活動する場合のポイント
 ◇相手先が既にこちらを指名して受注テーマを打診してきている場合は、「ニーズやウォンツ」をヒアリング(あるいはオリエンテーション)によって探っていくことから始まる。
 ◇上図のように、自主提案にも共通するが、「ニーズやウォンツ」を把握するためには、コミュニケーションに関連した各種能力を磨く必要があるし、1~3の各ステップにおいても、それぞれ必要とする技術や能力がある。