Excelを使っていて「こんな事はできないかな?」と疑問に思うこともあるだろう。そんなとき、やり方を解説する本や先輩に巡り会えればよいが、たいていの場合は「そもそも、実現できるのかどうか」こそが根本的な疑問になる。ここでは、Excelの基本機能では「できない」ことを紹介しよう。無駄に悩む時間は少ない方がいい。

 なお、VBAを使ってマクロを作れば、遠回りながら可能なものもある。

■シート見出しの色を設定する

これはできない。VBAを使っても無理だ。他の表計算ソフトではシート見出しの色やフォントを変更できるものもあるが、Excelではできないのであきらめよう(図1)。

■文字列を「"」で囲ったCSVファイルの出力

CSVファイルとは、データとデータの間を「,」で区切ったテキストファイルのこと。たいていのアプリケーションで扱える汎用的な形式なので、はがき作成ソフトに住所録データをコンバートするときなどに便利だ。CSVファイルには統一された規格がない。文字列や空白データを「"」で囲うかどうかはアプリケーションによって異なっているのが実状だ。Excelで出力できるCSVファイルは、文字列を「"」で囲わない。ただし、読込はどちらも対応している。

■任意のセル範囲にテキストファイルを読み込む

Excelではテキストファイルを扱うこともできる。「ファイルを開く」ダイアログボックスでテキストファイルを指定して「開く」ボタンをクリックすれば、テキストファイルをワークシートとして読み込んでくれる。このとき、ファイルのデータは必ずA1セルから始まる。任意のセルにテキストファイルを読み込むには、クリップボード経由でカット&ペーストするしかない。ただし、Excel 2000では任意のセルにテキストファイルをインポートできるようになっている。

図1 Excelのシート見出し。色やフォントを変更することはできない