Excelのグラフウィザードを使えば、手軽にグラフを作成できる。しかし、わざわざグラフを貼り付けるほどではないが、とりあえずひと目で大小が分かる表を作成したいという場合の技を紹介しよう。

 以前はREPT関数を使う技をお教えしたが、今回は「条件付き書式」を使う。これならカラーの簡易棒グラフが作れ、また応用で、点数によってグラフの色を変化させるなど、Excelのグラフ機能以上に便利な使い方もできるのだ。

 準備として、まず1行目に10から100までの数字を入力しておく(図1)。これは、今回作成する簡易グラフが10点刻みだからだ。

 A列にはグラフ化する点数を入力する。

 条件付き書式を使った簡易グラフは、セルを指定した色で塗りつぶしてグラフのように表示する。

 塗りつぶしの対象となるセル範囲(今回の例ではセル範囲B2:K6)を選択して「書式」メニューの「条件付き書式」をクリックする。実行すると「条件付き書式の設定」ダイアログボックスが表示される。  「セルの値が」の▼マークをクリックして「数式が」を選択する。右側のボックスには「=$A2>=B$1」と入力しよう。

 「書式」ボタンをクリックして「セルの書式設定」ダイアログボックスを開く。セルの塗りつぶし色やパターンなどを選択したら「OK」ボタンをクリックしよう。「条件付き書式の設定」ダイアログボックスに戻って「OK」ボタンをクリックすれば完了だ(図2)。
 A列に入力した数字に合わせて、指定したセルの書式が変化するはずだ(図3)。

 点数によってグラフの色を変化させることもできる。

 先ほど指定した「=$A2>=B$1」という数式の代わりに、「=AND($A2>=B$1,$A2<40)」という条件のときセルの色を赤色で塗りつぶすように指定してみると、40点未満の場合は色が変わる。ただし「=AND($A2>=B$1,$A2<40)」という式は条件1に指定しなければならないので注意しよう(図4)。

図1 今回作成する簡易グラフは10点刻みでセルの色を変化させる

図2 「条件付き書式の設定」ダイアログボックスで条件式を入力し、セルの塗りつぶし色やパターンなどを選択しよう

図3 A列の点数によってセルの塗りつぶし色が変化する

図4 点数によってグラフの色を変化させることもできる